Taste of Achar

ボリウッド映画とインド生活時の忘備録。。。

-Chef / शेफ (2017)-

Bollywood No.003

Chef (2017)

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公開初日の上映に行って来ました。

全く期待もしてなく、かる~い感じで見れそうだったので...

Saif Ali Khanの新作を劇場で見るのは久しぶり!

*Race2(2013) 以来

 

テキトーに解説

映画を観る前までは知らなかったのですが、アメリカ映画 "Chef (2014) "のオフィシャルリメイクである!といったプロットから映画がはじまります。オリジナルは存在すら知りませんでしたので見てませんが調べるとなかなかの豪華キャストなんですね。

大物の俳優の他にJohn Leguizamo , Oliver Plattなどが出てます。

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主人公のRoshan(Saif Ali Khan)は子供のころから料理に興味があり、機会があればChandni Chowkの食堂で過ごしてました。

その流れから行くと当然題名通り"Chef"になります。

アメリカN.Yの三ツ星レストランのシェフとして働いてますが、料理に文句をつけてきた客をぶっ飛ばして最終的にクビになります。その際オーナーに「あんたに(すぐれたシェフである)俺をクビにはできないよ!」と言い放った直後にオーナーから「できるよ!おまえは今すぐクビだ!」と言われて辞めてますからかっこ悪いです。実際Saifはこんな役多いですね。。

 

で別れた奥さんRadha(Padmapriya Janakiraman)と子供Arman(Svar Kamble)のいるインドに一時戻ります。RoshanはOld Delhi出身ですが、RadhaはKerala州の港町Kochiにいます。最初Kochiってピンとこなかったんですが以前はCochinと言われていたとこで解りました。この辺りは20年以上前からバックパッカー(特に西洋人の女性)が本当に多いエリアで、行った人の話ではたいそう美しいようでみんな絶賛してます。自分は一度も南インドには行ったことがないので今回の映画ではロケーションについてはあまりピンときませんでした。

ただ映画中の景色や建物は綺麗でしたね。

 

そのKochiでなんやかんやあり、結局Radhaの友人Biju(Milind Soman)の提案、サポートでオンボロ2階建てバスを改造し、N.Yのレストラン時代の部下、ドライバー、Armanを加えて移動式レストランを開始します。

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この映画非常に軽い感じの映画なんですが、メッセージは最後にあります。Roshanの口から直接でてますが、『仕事やお金よりも大事なのは愛であり家族である!』といったことです。すばらしいメッセージで自分もそうあるように生きているつもりですが、映画のメッセージとしては非常にありきたりで映画の序盤からそれは予想されました。それだけに軽く、眠くならずにみれたので冬休み中にワインやビールでも飲みながら気軽に見るのがいいでしょう。

Cast

Saif Ali Khan (Roshan)

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久しぶりに新作を見ました。

Phantom (2015) 、Rangoon (2017)など良作がありましたがタイミングが合わずみれませんでした。

今回の印象、「老けた。。」本当に老けたなあっと感じましたね。

母は往年のトップ女優 " Sharmila Tagore(ノーベル文学賞受賞:1913の詩人Rabindranath Tagoreの孫) " , 父の" Mansoor Ali Khan Pataudi " は元インドクリケットナショナルチームのキャプテンでPataudi(現在のDelhi周辺)の最後の藩王

なので尋常ではない血筋です。

妹の "Soha Ali Khan"も女優。

Saifは小さいころ藩王の宮殿で生活してたときもあるみたいですね。。。

そして、現在(2番目)の奥さんは’ "kareena Kapoor"(インド映画のレジェンド" Raj Kapoor " の孫。

家系の話を簡単にしてもこれだけでてきます。

 

Saif Ali Khan....好きな俳優ですが、ちょっと落ちてきましたね。

ピークは1999-2007でしょうか?2009年の"Love Aaj Kal" で一時カムバックしましたが、彼一人のスターパワーではもはや映画がコケます。

それでも、Saif出演作は大作の場合あまり外れはない。

個人的ベストはやはりKal Ho Naa Ho(2003)ですが、" Parineeta(2005) " , " Eklavya: The Royal Guard(2007) " の宮廷での演技は育ちの良さがでてました。

それ以前の作品では " Kachche Dhaage(1999) " Ajay Devgn共演のアクションや " Kya Kehna(2000) "のロクデナシっぷりもよかった。

2007年くらいから肩の筋肉を鍛えすぎたせいか見た目のバランスが悪くなったような気がします。。

最近復活気味で公開は2018年になるかもしれませんが、"Baazaar"が控えてます。

Atul Kulkarni , Saurabh Shuklaの競演!しかも" Kal Ho Naa Ho (2003) "以来となるNikkhil Advani監督と組みます☞この人も" Kal Ho Naa Ho (2003) "以降の監督作はコケにコケまくってます。" D-Day(2013) "は良かったけど...

そもそもKal Ho Naa HoはKaran Joharの作品と言ってもいいので、自力でまだ映画を成功させてません。

次回作は二人の復活に期待です。

 

Padmapriya Janakiraman (Radha)

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ほぼ南インド(Malayalam映画)で活躍しているようです。

目の大きいきれいな方で、経歴がちょっとおもしろい。

お父さんはインド軍の准将。その関係か出生はDelhiですが育ちはパンジャーブ、その後もいろんなところに移っています。

女優、モデル、舞踏家(Bharatanatyam/バーラターナーティヤム)

学歴はロースクールで学びインドでM.B.A(ファイナンス) , M.P.A(アメリカ)を取得してます。

37歳、ご主人とはアメリカ留学時に出会い2014年に結婚。

因みにご主人は貧困対策研究所の南アジアの政策担当官です。

今後も南インドをメインに活躍するみたいですね。ちょっと" Tabu "に似た雰囲気がありまた見たい女優さんです。

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Svar Kamble (Arman)

いい演技だったと思います。まだまだ子役ですのでこれからどうなりますかね。。

 

その他のサイドキャストがよかったです。

まずインパクト大なのが

Dinesh Prabhakar (Alex)

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バスの運転手を務めました。

Kochi-Munbai-Delhiと運転しましたからかなりの距離です。

最初は全然言うことを聞かずKochiの狭い道を2階建てバスをすっ飛ばしてましたが、途中から野菜を切ったり調理でも手伝ってました。ルンギーが似合いSaifとの相性も良かったですね。

Malayalam映画で俳優のほかキャスティングディレクターなんかもやってます。Bollywoodでは" Madras Cafe(2013) "でJohn Abrahamと共演してるみたいですが、ちょっとこの顔は覚えがないですねえ。。。

 

Chandan Roy Sanyal (Nuzroon)

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RoshanのN.Y時代の部下でレストランを首になったことをRadhaにバラしてしまうなどお調子者です。Roshanを追ってKochiまで来て一緒にフードバスでDelhiに行きます。Alexをスカウトしてきたのも彼。陽気で明るいキャラをうまく演じてます。

役柄からしても " Nawazuddin Siddiqui " とちょっと似た雰囲気だな~と思っていたら次回" Manto " *小説家Saadat Hasan Mantoの伝記物っぽいです

で共演しますね。これは楽しみ!!

 

Milind Soman (Biju)

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スコットランド生まれのインド人スーパーモデル

歌手Alisha ChinaiのMVに出てからTV/映画界で注目されるようになります。

初めて見かけたのはBobby Deol主演 " Jurm(2005) "でしたが、映画自体がしょーもない映画だったので全く印象に残りませんでした。しかし " Bheja Fry(2007) "で再び見かけます。この作品の役者はみな素晴らしい印象があり彼の事も完全に覚えます。

その後、イングリッシュ映画、Marathi映画などにも出てます。

すでに51歳を迎えてますが、やはりかっこいいですね、、。

 

Location

N.Yは置いといて、

Kochi(Cochin)

Roshanがアメリカから戻ってから、愉快な仲間とDelhiへと出発するまで。

あまりKochiと言われてもピンときません。。しかしいろいろな旅行者から聞いた通り綺麗な場所のようです。特にバックウォーターの船旅は最高でしょうね!

 

Goa

特別出演の" Raghu Dixit " とRoshanが一緒に歌うナンバー


Chef: Shugal Laga Le Video Song | Saif Ali Khan | Raghu Dixit | T-Series

道中ちょこっとよっただけなのであまり印象に残るところはありません。

 

Amritsal

RoshanがArmanとRoshanのお父さんに会いに行ったあとに来ます。

Golden Temple参拝後、Roshan懐かしのDhaba(食堂)に行きますが絶品のTomato Chutneyがありません。以前のシェフがいなくなり今はだしていない。そこでRoshanは今のオーナーに自ら調理して再現し、この店にあったTomato Chutneyの味のすばらしさを伝えます。

その他道端でArmanがAloo Tikki(ジャガイモを揚げたスナック)を食べ歩くなどしてます。*よく食べましたね、特に長距離バスで移動中の立ち寄りDhabaでTikki Burger。

日本の方には食べ易いスナックだと思います。

 

自分もここAmritsalでは数々の絶品料理を体験しました。

おススメのDhabaを一箇所

最後に行ったのが10年ほど前ですのでまだあるかわかりませんが

Rambagh Railway Fatak RDにある

Mohan Vaishno Dhabha

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Photo taken by myself / Mohan Vaishno Dhabha'2007 (Panasonic DMC FX-30)

 

Amritsalに行く方は是非おススメしたい。上の画像の"Aloo Mataar(ジャガイモとグリーンピースのカレー)"が特にスバラシイ。

ちなみに当時、ここから歩いて5分ほどの"Tourist Guest House"にお互い長期滞在していたオランダ人を一緒に連れて行ったところ大変不評でした。しかも彼は翌日下痢してます(彼は当時5年ぐらい国に帰らずアジア、アフリカを貧乏旅行をしていたツワモノですので下痢はたまたまでしょう)

 

ここAmritsalはやはりここでしょう。

Golden Temple

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Photo taken by myself / Golden Temple'2007 (Panasonic DMC FX-30)

 

建造物が美しいのはもちろんですが、ここで参拝する方の中にはとても強い信仰心を感じる時があります。

パンジャーブ映画の中には事故で下半身不随になった主人公が映画の最後にGolden Templeに参拝に来ていきなり歩けるようになり「あぁヨカッタ!ヨカッタ」と軽く終わる映画があります。*真面目な映画です。

↓コレね

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Photo taken by myself / Sangam Cinema'2007 (Panasonic DMC FX-30)

それだけ特別な場所なんですね。

 

Old Delhi

Roshanの実家があり映画の最終等着地

Chandni Chowk、多分Bangla Sahibもでてたと思います。

Delhi滞在中は友人宅がChandni ChowkにあったこともありJama Masjit、Nirmal Marketとほぼ毎日散歩したエリアです。

Jagat Cinema

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Photo taken by myself / Jagat Cinema'2008 (Nikon Coolpix P6000)

Jama Masjitのすぐ横、友人曰くDelhi最古の映画館とのこと(2004年閉館)

すでにニセGパンショップになってました。

 

総評

嫌いじゃないですが、これはコケますね。。。

Saifの包丁さばきなんかは感心しましたが、もうちょっと料理に凝った映画なのかと思いました。

実際、フードトラックのMenuは " Rottza (Roshan風Quesadilla/ケサディーヤ...トルティーヤの代わりにロティで食材を包みます)" だけ!?

Armanの機嫌をなおす為にとっさにあみ出したのですがそのあたりのストーリーも軽かったです。

ようは全体的に軽いので楽にみましょう。

特に激しい突っ込みどころは無しの映画でした。

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