Bollywood Star file.4
Preity Zinta
ヒマーチャルプラデーシュ州、Simla出身。
なんと本年で46歳を迎えます。
女優編の第一回はRani Mukerjiでした、RaniとくればやはりPrietyです。
同年代で同時期にトップ女優として活躍し共演作も多数。
出身地のSimlaですが、現在ヒマーチャルプラデーシュ州の州都。
古くはイギリス統治下の夏の首都として発展しました。
チベットにとって重要な会議が行われた場所として有名
Simla Convention(1914) 辛亥革命で清国が消滅したのを機にイギリスはチベットを支配、モンゴルに亡命していたダライ・ラマ13世をラサに戻し利用しようと企んだ後、チベットを独立させるため中華民国、イギリス、チベットの間で行われた会議。中華民国は調印を拒否もイギリスはチベットとインドの間に国境線を作ってしまいます、これが有名な『マクマホンライン』。当然中国はこのラインを認めておらず、こいつのおかげで中印国境紛争などが勃発してます。最近では2020年6月にも国境紛争が起こっており、およそ100年前に他国の私欲で決められた国境線で未だに大勢の方が亡くなっているのです。。。
2017に公開されたこの映画もマクマホンラインが関連してます。
因みにPreityの父と兄は軍人さん。
このSimlaですが、1996年の12月に1度だけ訪れた事があり、流石に大英帝国時代の首都、コロニアル調の立派な建物が多く残っている綺麗な街でした。
経歴
Simla在住時は修道院で学び大学もミッション系の学校でしたが、彼女は宗教/カーストについては全く信じていないと言ってます。その為寺院にも行かずお祈りもしません。
大学では英語の優等学位を取得した後→心理学→犯罪心理学と学んでいきます。
因みに彼女が学んだSt. Bede's College(女学院)は、Dev Anandの奥さんであるKalpana Kartikも学んだ学校。
1996年に友人の誕生日パーティーで出会ったTVデレクターにスカウトされコマーシャルに出たのが最初の仕事。
TV関係者が来るようなパーティですから交友関係もエリートクラスだったんでしょうね。
なんと当時のCMでてきました!
ボリウッドデヴュー
友人のオーディションに同行した際、Shekhar Kapur(イギリス映画『Elizabeth(1998)』監督)にスカウトされる。当初、彼の作品でHrithik Roshanと共演予定でしたが→キャンセル。
しかしShekhar Kapurは自信が共同プロデューサーを務めるMani Ratnam監督作に彼女を推薦し出演が決定しました。
Shekhar Kapurとは一時関係が噂されてましたが( 年齢差29歳)、Preityは否定してます。10数年前でしょうか、、、TVのドッキリでShakti Kapoorがセクシードッキリにひっかかってうっかり「RaniやPrietyだって女優になる為にいろいろなことをやってきてるんだ!」と口にして問題になったことがあります。Shakti Kapoorはこの辺のことを指摘していたのでしょうね。
その後Preityは今後Shakti Kapoorとの共演拒否宣言をしてましたね。
このようないきさつから映画デヴュー!post productionがあり実際の演技としては3作目にあたりますが初公開作は
『Dil Se..(1998)』
日本でも公開されているので見たことがある方も多いでしょう。残念ながらこの作品はShahrukh KhanとManisha Koiralaの映画でありPreityには見せ場はなく、ボリウッド史に残るミュージックナンバー『Chaiyya Chaiyya』にもPreityの登場シーンはなし。
Sukhwinder兄貴の歌声がマッチしておりまさに名曲!
しかし同年、彼女をメジャーにした映画がこの作品
『Soldier(1998)』
SRK共演の後にBobby Deolと若干格落ち感がありますが、堂々の初主演!
Dil seがフロップに終わったのに対して年間No.2ヒットを飛ばします。
この2本の活躍でFilmfare Award for Best Female Debut(新人女優賞)を受賞。
2000年にはすでに1997年に撮り終えていた『Kya Kehna(2000)』が公開。
タブーとされている婚前交渉をテーマにしており、ヒロインを妊娠させるプレイボーイをSaif Ali Khanが演じてますが当時はハマリ役でした。しかもこの映画の5年後にもこのコンビで似たような事してます。。この作品で早くも(実質デビュー作)Filmfare Award for Best Actressにノミネート。
絶頂期
2000年代前半、順調にキャリアを重ね出演作のほとんどがヒットします。
そして2003年・・・
Prietyのキャリアを代表する2作が公開
『Koi... Mil Gaya』、『Kal Ho Naa Ho』
2003年の年間No1(Koi Mil Gaya)とNo2(Kal Ho Naa Ho)に主演。
Filmfare Awardの主要部門も全てこの2作品で埋めてしまいました。
因みに年間No3の『The Hero: Love Story of a Spy』にも出演してます。
個人的にはKoi Mil Gayaの評価は高くないんですよね。。。この後に続くKrrishシリーズも。。。
Kal Ho Naa Hoでの演技はPrietyのキャリアベストの一つと言えるでしょう。こちらも日本で公開されました。特に音楽の出来がよく、当時インドではかかりまくってました。
続く2004年もプリティの時代。。。
Kal Ho Naa Hoに続いてSRKとコンビを組んだ『Veer-Zaara(2004)』
こちらも素晴らしい作品であり涙なしには見られません!
休養から現在
その後もメジャー作品への出演は続いて行きますが、
2007年途中から娯楽作での出演は特別出演のみでまともな演技はアート系のThe Last Lear(2007)、Heaven on Earth(2008)のみ。
そしてMain Aurr Mrs Khanna(2009)の特別出演を最後に女優業は休養。。。
2013年、久しぶりにPrietyがクレジットされていたので満を持して観た『Ishkq in Paris(2013)』は完全にずっこけました。Prietyは共同でプロデュースと脚本もやっているのでこういう映画をやりたかったんでしょうね。。
個人的にはEthan Hawke、Julie Delpy主演『Before Sunrise(1995)』のような映画に見えました。
現在、新作映画のアナウンスはありませんが2020にアメリカのTVシリーズに出演してます。邦題『フアン家のアメリカ開拓記』というシリーズのスピンオフ版との事です。
ボリウッドはこのまま引退ですかね。。。
Preity Zinta 意外と楽しめる作品3本!
メジャー作品はSoldierのレビューで紹介してますので、メジャー作でPreityが気になった方が次に見る作品3本を紹介
Dil Hai Tumhaara(2002)
興行はズッコケましたが、なかなか隠れた良作です。
真面目に作っておりますが、いろいろとツッコミどころ満載のロマンティックドラマ。
結婚式の最中に花嫁が変わりそのままハッピーエンディングと90年代2000年代前半の必殺技を使ってます。
怒ると異常に怖い顔になるMahima Chaudhryは美しく、今は貫禄十分も若き日のArjun Rampal, Jimmy Sheirgillがメインキャストを務めます。
Preityは義姉の幸せを望む妹役を好演、本作のように他人の幸せを望み自分の欲を隠す役はこの時期のPreityの得意技でした。
Jhoom Barabar Jhoom(2007)
はっきりいってみる必要のない金の掛けた駄作ですが、友人の「Bobby Deolが金髪なんだよ!」に釣られて見てしまいました。
ダンスコンテストを絡めた恋愛モノなのですが、コンセプト、脚本と全くイケてません!、過去にあまりない雰囲気の映画であり俳優陣の演技も悪くありません。
この映画を特筆するところは音楽と特別出演のAmitabh Bachchanである事に間違いありません。
Jhoom - Full Song | Jhoom Barabar Jhoom | Amitabh Bachchan | Shankar Mahadevan
Jaan-E-Mann(2006)
Mission Kashmir(2000)やSalaam Namaste(2005)など他に楽しめる作品はありますが、思い入れのある作品なので3本目はコレ。
実はこの作品日本公開されています。1日だけ。。
現地公開から2日遅れて東京・科学技術館サイエンスホールにて公開されました。
自分も公開の手伝いを少しだけしたので未だに思い入れがあります。
実質動いたのは六本木にあるインド料理店のMr.R
このR君ですが、公開終了後に劇場で「次回2回目の上映はHrithik Roshan出演のDhoom2 だあ!」と在日インド人を熱狂させたのですが、数週間後に「俳優になりたい!」と言い出しインドに帰国してしまったのです。インドから映画を持ってくる際にいろんなつながりができたようでチャンスがある!と考えたんですね。
因みにR君はスタイルもよく、マスクも良いです。しいていえば当時はただの素人なのでオーラがない・・・。
内容ですがMujhse Shaadi Karogiに似たような作品。
人生がなかなかうまくいかないSalman Khanを幼馴染で十数年ぶりに会うAkshay Kumarがサポートする。。ヒロインがPriyanka ChopraからPreityに変わっただけですね。
関係者だからこそ手に入るNGEからいただいた映画のオフィシャルポスターは未だに日本の自宅に飾ってあります。
総評
今思えばピーク期が短かったですね。。
当時の共演者達との相性も悪くなく、彼女自身にも華がありました。
しいていえば、キャリア中期くらいまで(2003年頃)の泣く演技があまりにも子供っぽっく、Kal Ho Naa Hoなど一応大人のロマンスにあれをやられると気になりますね。Veer-ZaaraやKya Khenaのようなちょっと幼い設定の場合はいいんですけどね。。。
Kabhi Alvida Naa Kehna(2006)あたりから大人の雰囲気を出した演技も出してきて、凄くよくなってきたな~と思っていたところにキャリアを方向転換して映画出演はほとんどなくなってしまいました。
出演39作中 23作は鑑賞済、未見の作品がまだまだ多い。。。
チャンスがあったらまだ数本は見たいと思いますが、未見の作品で興味の沸く作品があまりない。。
しいていえば
Dil Ne Jise Apna Kahaa(2004)
Salman Khan , Bhumika Chawla 共演、
アメリカ映画『Return to Me(2000)』のリメイク版
とても名作の雰囲気はありませんがツッコミところが多そうで楽しめそうです!