Bollywood Star file.13
Akshaye Khanna
ボリウッドにはとっても多い二世俳優。どの国でも俳優の子が俳優になることは多いですが、ボリウッド界での多さはインドならでは。
主演もこなし名脇役として大活躍した父Vinod Kannnaは2017年にガンで亡くなったのがつい最近のようです。あのポジションではボリウッドで一番好きな俳優さんだったので息子への思い入れも強い。2000年代前半は大作の主演もこなしてましたが、中盤以降は演技を酷評され出演作も減っていきます。しかしそこからは父と似たような立ち位置で映画に出るようになりいい味を出し始めました。二世なのでキャリアは長いですがまだ47歳!驚くことにHrithik Roshanより一つ下だったんですね。見た目と頭が違い過ぎて。。。。
※因みに三歳上の兄Rahul Kannaは頭もフサフサでカッコいいです。
- Akshaye Khanna
映画デビュー
22歳の時、Himalay Putra(1997)で映画デビュー!主演デビューを果たし脇を固めるのは父Vinod、大女優Hema Malini、Amrish Puri、Satish Shah、Danny Dengzongpaと豪華メンバーも映画はFlop。
Himalay Putra(1997)
未見なので何が悪かったのかわかりませんが脇役のネームバリュー以外は全部悪そう。。。因みに脚本はHoney Irani---Javed Akhtarの最初の奥さんでFarhan Akhtarの実母になります。
最初のヒットへの参加
デビューは派手にコケましたが、同年の2作目。主演ではないですがこの年の年間No.1映画に出演!!
Border(1997)
第三次印パ戦争を背景とした愛国心をこれでもか!とかきたてられるスーパームービー。
戦争のドンパチ半分に夫・息子を戦地に送り出す家族が描かれてます。この辺はHeroes(2008)で同じような事してました。
Akshayeは本作の演技でFilm Fare Best Supporting Actorにノミネート(受賞はVirasatのAmrish Puri)
Akshayeの演技がそこまでいいか?と思いましたが人数合わせ的なノミネートもあるのでしょうかね。。
その後も主演級で出演を続けますが、なぜかやたらとスターパワー(Aishwarya Rai , Manisha Koirala、Urmila Matondkar、Madhuri Dixitなどと共演)
はあるのにことごとくFlopを繰り返す日々が続きます。
ブレイクスルー
そんな日々を過ごすAkshayeですが、1999年8月ついに当てます!
Taal(1999)
年間No.9のHitではあるものの音楽の評価が高い作品。
Akshaye主演ではあるもののAishやAnil Kapoorの好演が光り、Akshayeはボンボンのろくでなし息子をほとんど素でないか?といった演技。そのくせ最後はAishとハッピーエンドになるんだからお客は納得いかない!
このTaarですが個人的に少し縁のある作品。
この映画の冒頭はHimachal PradeshのChambaで撮影。
Chambaには一時期年間6~8か月ほど滞在しており、今も現地には宗教上兄妹の儀式をした妹が二人います。
このTaarの撮影が行われたのは主にChambaから1時間上がったJumar。当初はThe Blue Umbrella(2005)の撮影地を見るためにChambaに訪れたのですが、地元の人に他にも有名映画のロケ地はある!とJumarを教えてもらいました。
Taarの撮影時は村人みんなが撮影場所に集まったそうです。当時子供だったという友人Vickyに聞くとAkshaye Kannaの印象はとにかくタバコをスパスパすいまくって吸い殻を捨てまくっていたそうです。
しかし相変わらず波に乗れないAkshaye。。。。
次作もヒロインにSonali Bendreを迎えながらFlop。
AverageやBelow Averageもなく彼の主演作はことごとくFlop、、、こうなるとスターパワーも何にもないただのダメダメ2世俳優と位置づけされます。
理由はわかりませんがそれから約2年間映画出演はありません。。
復活!再スタート
この2年ですっかり頭髪と共に存在感が薄くなってましたが、2001年に大作で復活!
Dil Chanta Hai(2001)
興行収入では年間Top5
Nett Grossは大したことなかったので評価はAverageでしたが作品と俳優の演技では評価の高い作品。
Akshyeの序列はAamir Khanに次ぐ2番手の位置づけでしたが、Saif Ali Khanと並んで最高の評価を受けます。
それによりFilmfare Award for Best Supporting Actorを受賞!
ここからの彼はシリアスな役を演ずると映画はコケ、ドラマやコメディ作品でちょっと一人だけ立ち位置を変えた役をするといい味を出します。
年に2~4本程度の出演を続けるも今のところキャリア初期に出演したBorderを超える作品に出演できてません。しかしBorderでは3~4番手の位置づけなので彼をメインとして扱った作品は今のところTaalがベスト!
それでも2000年代にコメディ、サスペンスなどを数多くこなしており娯楽性の薄い作品にも出演。特に東京国際映画祭に出品された作品での演技は単純に演技者としてのレベルアップを感じました。
Gandhi, My Father
そもそもガンディーの息子に焦点を当てている時点で人々は引き付けられます。
Harilal Gandhiのダメ息子振りをAkshaye Kannaが素ではないか?と思わせるほどに好演。
Akshaye Kannaの演技が見たい-シリアス編-
※興行的にはほとんどコケてます
Humraaz(2002)
ハリウッド映画『ダイヤルM(1998)』のリメイク。(ダイヤルM自体リメイク作なのでリメイクのリメイク作)
ポスターを見ると美男2名と美女といった感じですが、誰がこの数年後に3人ともおバカ路線に入ると思ったでしょう。
作品としてはまずまず。
36 China Town(2006)
ジャンルとしてはスリラーコメディといったところ。
Akshayeは殺人事件を担当する捜査官。自分は頭のキレる捜査官と思っているも実はアホの捜査官。登場から最後までひとりアホの捜査官をシリアスに演じます。
個人的には本作の彼を見てから「ちょっとAkshaye Kannaが変わってきたな!」と思い始めました。主演を張ることはありませんが、この作品以降の役作りは凄くよくなっておりお父さんと同じような位置で俳優をするようになっていきます。
Naqaab(2007)
新人美人女優を従えて再びBobby Deolと共演。
プロットを見た時、2秒でHumraazと同じじゃん!と思わせましたが、何のことはない監督は同じくAbbas–Mustanブラザーズ。因みに36 China Townも同監督作。
こちらもハリウッド映画『Dot the i(2003)』からインスパイアされた作品。
興行は当然コケてます。
この2007年はBobby Deolが、謎の主演作5作品を公開した年(全てコケました)でAkshayeはその1本に付き合った感じ。
Akshaye Kannnaの演技が見たい-ドラマ・コメディ編
このジャンルはおススメ多いです。
主演ではなく脇役として、作品によっては出演時間がとても短いものもあります。
Shaadi Se Pehle(2006)
偶然から自身はガンで余命短いと知った男が婚約者の事を思い婚約破棄するも最後は元に治まるといったどこかで聞いたことのあるよな話。
脇役が強力でしたがAkshayeも主演として存在感出してました。
しかし映画のメインはやはりMallika Sherawatでしょう。
Salaam-e-Ishq: A Tribute to Love
オムニバス形式の映画で出演時間はさほど多くありませんでしたがAkshayeとAyesha Takiaのパートは良かった。
Aaja Nachle(2007)
Madhuri DixitがDevdas(2002)以来5年ぶりに復帰した作品。
特別出演ではあったものの重要な町の政治家を演じます。
役にあった雰囲気をつくっており短い出演ではあったものの印象に残ります。
Tees Maar Khan(2010)
もうどうしようもないおバカ映画!
これが元でSRKとFarah Khanが仲たがいしてしまったと言われてます。(夫のShirish Kunderが制作・脚本等を担当)
Akshayeはこのおバカ映画の中でも飛びぬけておバカな役を演じており半ばヤケになっていたでしょう。恐らく出演者は誰一人いい映画になるとは思っておらずにいたでしょう。その中で好きなように遊んでいた感じですね。。。
未見の作品と新作
過去物であれば気になる作品はたいてい見てきているので興味を引くのは近々の作品になります。
Gali Gali Chor Hai(2012)を最後に彼の作品はみてませんので10年も彼の新作を見ていないことになります。
Dishoom(2016)
John Abraham,Varun Dhawan,Jacqueline Fernandesがメインキャストになりますが、Akshayeはアクション映画の悪役!といままでにない役柄!基本的に悪役は巧い役者なので見ておいた方がよさそうです。
Mom(2017)
Srideviの遺作。
インドのレイプ事件を題材にした作品。Akshayeの役はレイプ事件の担当刑事だそうな。流石にこの題材で36China Townのようなアホ捜査官みたいな事はないと思うもMatthew Francisという役名が怪しい。。
Section 375(2019)
こちらもレイプ裁判を扱った作品。Akshayeはレイプ犯とされている容疑者の弁護士役。このような重厚な役柄をどのように演じているのか?
批評家からは概ね評価が高い。
まとめ
挫折?を経験したせいか2000年代半ばからはどんどん存在感がありいい演技をするようになります。タイにいるためそのほとんどを見ることができていませんが、最近は諦めてオンライン等を駆使してみようと考えるようになりました。まだ40代後半なので渋みをました今後のキャリアに期待!