Taste of Achar

ボリウッド映画とインド生活時の忘備録。。。

-Swades / स्वदेस (2004)-

Bollywood No.039

Swades (2004)

先日のBrahmastraにちょい役ででてましたが、シャールク・カーン(SRK)の過去作品が見たくなりました。特別ファンではないですがSRK作品の観賞作品数は100本越え。

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そして引っ張り出してきたのは『Swades(2004)』

作品としての評価は高くなく興行もコケましたが、お気に入りの作品。

 

テキトーに解説

Ashutosh Gowariker監督の第4作目、前作Laggan(2001)でアカデミー賞ノミネートという頂点を極ており嫌でも期待のされる作品

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SwadesのアイデアはAshutosh Gowarikerが出演したTVシリーズのエピソードから来ており、Ashutosh Gowarikerはそのシーリーズで今回SRKが演じたMohan Bhargavaを演じてます。

また、Kota Shivaram Karanthの小説Chigurida Kanasu(2003年にカンナダ語で映画化)も参考に、小説の詳細を見るかぎり参考どころか大筋でほぼパクッてるような気がもしますが。。。

キャスティングでビッグネームはSRKだけですが、Ashutosh Gowariker(制作、監督、脚本)/A. R. Rahman(音楽)/Javed Akhtar(作詞)とそれ以外はなかなか強力なメンバー。

 

Gowarikerはこの映画を撮るにあたってAID(Association for India's Development)のAravinda PillalamarriRavi Kuchimanchi(海外で暮らしていたNRIですが、インドに戻り地方の学校の為に発電機を開発)に長い時間をかけてインタビューをしたそうです。

SRKのキャラクターはこの二人からインスパイアされたものがほとんどでしょう。

 

Story

米国NASAで働くMohan(SRK)は降雨監視衛星の開発に携わるエンジニア

ふとしたことから故郷インドで育った日々を思い出す。

とりわけ強く懐かしんだのは親代わりのKaveri Amma(Kishori Ballal)、開発が一段落ついたところでMohanはKaveri Ammaを訪ねる為にインドへ帰郷します。MohanはKaveri Ammaをアメリカへ連れて帰りたいと考えてますが、彼女は既にMohanの知っている老人ホームにはおらず、ウッタルプラデーシュ州(UP)のCharanpurに移り住んでいることが解ります。

Mohanは彼女を迎えにCharanpurへ!

そこでMohanが見たのは、インドの田舎村で抱えるあらゆる問題点でした。

Kaveri Ammaとの感動の再会はほどほどに、村で抱えている、貧困・カースト・教育・電気設備にMohanは着手することになるのです。

そしてCharanpurでKaveri Ammaと暮らす幼馴染のGeeta(Gayatri Joshi)とのラブストーリーもゆったりと進んで行きます。。。

Cast 

Shah Rukh Khan as Mohan Bhargava

この作品でのMohanの行動はガンジー主義に基づいて行われていると言われてます。貧困やカーストについての考え方がそうですね。そしてマハトマ・ガンジーの出生名はMohandas"Mohan"

Mohan役は当初監督とLagaanでコンビを組んだAamir Khanにいきました。次にHrithik Roshanへ話がいきますがどちらもストーリーの弱さを理由に拒否。最終的にSRKになるわけですが個人的にはSRKがベストチョイスだったと思います。Aamir Khanでもきっちりドラマは演じるでしょうが、後術する音楽シーンなどでは明らかにSRKがマッチします。

SRKは流石の演技!

ところどころSRKでなければ表現できなかった場面があり改めてMohan役が彼に治まってよかったと思いました。

ストーリー上、ツッコミどころのある流れもありますが彼のせいではありません。脚本や演出の問題でしょう。

この作品でSRKは通算6度目のFilmfare Award for Best Actorを受賞。(ノミネートは11回目)

 

Gayatri Joshi as Geeta

本作を観てガッツリ彼女のハマリ、次回作を日々チェックしてところに飛び込んできたのは結婚⇒引退。。。なんじゃそりゃあ?

結果出演作はこの1作のみなので詳しくはコチラ👇

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Rajesh Vivek as Nivaaran Dayal Srivastava

まさにハマり役!

この人の雰囲気が生かされていた配役でした。悪役もやりますが、本作のような明るく朗らかで懐の大きい男を演じるのが合ってます。

恐らく実際の人柄もすごくいいのでしょう。

2016年に心臓発作で亡くなられた際のニュースを見ましたが、俳優仲間が何人も号泣してました。

 

Daya Shankar Pandey as Mela Ram

2009年まではAshutosh Gowarikerのお抱え俳優といっていいでしょう。

監督全6作の内、Jodhaa Akbar(2008)を除くすべての作品に出演。

最も好きなサブキャストの一人。本作でもユーモアと優しさでMohanをサポートする重要な役を演じてました。

近年は映画ではなくTVシリーズで活躍しているようです。

 

Music Scene

音楽は世界の巨匠A. R. Rahman

娯楽100%の映画ではないので派手なミュージカルは必要ない、特別気に入ったわけではないが作品の雰囲気に合った素朴な曲がおおい。

Yeh Tara Woh Tara


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映画が始まる前はスクリーンを挟んでカーストがあったがこのシーンでのMohanのパフォーマンスによって取り払われる。まさにSRKに演じさせるシーンでしょう。AamirやHrithikではないよね~このシーンにハマるのはShahid Kapoorくらいか。。

やはりSRKのプレイバックシンガーはUdit Narayanがいい!

Yun Hi Chala Chala

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作品の冒頭にかかる名曲、Udit NarayanKailash Kherのハモリがしびれる。この豪華共演の割にMVはしょぼいのが残念。

 

Dekho Na Zara Dekho Na


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数少ないロマンスを感じさせる曲、ここでMohanとGeetaの距離がグッと縮まるのです

 

Yeh Jo Des Hai Tera" (Shehnai)


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終盤からエンディングにかかるShennaiソング。

ここはあえてオリジナルではなくグジャラート州のフォークミュージックフェスティバルで行われたRaju Dhumalの素晴らしい演奏をご紹介したい!

好みがわかれるところだが個人的にはこの素晴らしいサントラの中でベストの曲

因みにヴォーカルヴァージョンはA. R. Rahman自ら歌っている。

 

まとめ 

前述してますが、興行的には失敗。

娯楽要素が少なく盛り上がりに欠ける、地方のインフラや古風な習慣などがテーマにされているので脳みそ使わずに誰もが楽しめる作品ではないための評価でしょう。

それでも重要なメッセージが込められ、SRKの素晴らしい演技、Gatyatri Joshiといった美人の新人など見所はあります。そもそもこのようなテーマの作品に常時娯楽性が足りないなど要求するのは野暮でしょう。

個人的にはSRK主演作で10本の指に入るか?といったほど気に入っており、2年に1度は見返したい作品です。

 

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