Bollywood Star file.3
Kay Kay Menon
フルネームはKrishna Kumar Menon。
優秀な個性派俳優!うちの女房も大好きなKay Kay。
経歴
大学でマーケティングのMBAを取得し、俳優になる前は広告業界で働いていました。
舞台俳優としてスタートしMahatma Vs Gandhi(1998)/director : Feroz Abbas Khan.
でGandhi役のNaseeruddin Shahと親子役(Harilal Gandhi 役)という大役でブレイクします。
舞台でNaseeruddin Shahの相手役とはかなり評価が高かったんですねえ。。
Feroz Abbas Khanは同じテーマで日本でも公開された映画Gandhi, My Father(2007)をとってます。
因みに今の奥さんであるNivedita Bhattacharya(舞台女優)とはこの劇場で出会ってます。
ボリウッドデヴュー
映画デヴューと同時期にTVシリーズでも活躍しましたが、彼をメジャーにしたのは実質ボリウッドデヴュー作となる
『Bhopal Express(1999)』
ここで主演を務め、サポートに舞台で共演したNaseeruddin ShahとVijay Raazが登場。重厚なテーマの映画で3人とも好演してました。
初めてKay Kayを目にしたのもこの作品。
2000年代初頭からコンスタントに出演をしてますが、運が悪いのか?社会問題になりそうな脚本を選んでいたのか?わかりませんが毎回公開までに躓きます。
ブレイク
そして2005年・・・
彼の名前をメジャーにした作品・・・
『Sarkar(2005)』
インド版ゴッドファーザーと言われており、ストーリーも似たところが多い。
Kay Kayはゴッドファーザーに置き換えればソニー・コルレオーネ(ジェームズ・カーン)を演じてますが作品の中での役割はかなり違います。
この後のキャリアをみているから言えますが、まさにハマリ役であり彼のキレた演技の真骨頂がでてます。
本作で初のFilmfare賞にノミネート *いまは無きBest Performance in a Negative Role(悪役賞)
Sarkarでブレイクした後は映画への出演ペースが一気に上がります!
なんでもOKして出演しているように思えますが、デビューから一貫して社会問題を扱ったドラマにはコンスタントに出続けてます。
出演作のカテゴリー
出演作はだいたい3つに分けられます。
①社会派ドラマ
Black Friday(2004)---1993年のボンベイ連続爆破テロ
Corporate(2006)---商品を売る為には何でもする飲料会社の裏側がテーマ
Shaurya(2008)---トム・クルーズ主演A Few Good Men(1992)のパクリ
②切れ気味の超個性的な役
Drona(2008)---インド神話ベースにしたヒーロー映画で主人公を上回るインパクトを残す悪役
ABCD: Any Body Can Dance(2013)---ダンスコンテスト物、主人公に対抗するダンスチームのカリスマダンスコーチ
Haider(2014)---ベースはシェイクスピアのハムレット、主人公の叔父役。とにかくキレまくっておりキャリアベストの一つとなる好演!
③大人のコメディ
Bheja Fry 2(2011)---爆笑コメディの続編、主人公を中心に周りが適度に干渉して笑いを巻き起こす。コテコテのボリウッドコメディとは違いアート系コメディと言えるでしょう。
Chaalis Chouraasi(2014)---マフィアの金を騙し取る為に集まった4人の一人、ここでもNaseeruddin Shahと共演。4人の個性は俳優の掛け合いが流石。
以上は自分が劇場で見たKay Kay映画で印象に残ったもの、彼の出演作を全ては見ていないのでまだまだ興味深い作品はあると思います。
絶頂期!Filmfare Award受賞
既に触れてますが、順調にキャリアを続けてきたKay Kay、2014年のHaiderで最初にFilmfare Awardを受賞(Best Supporting Actor)!
文句なしでしょう、それほ演技がキレてました。当時悪役賞が:続いていればダブル受賞もあったのではないかと思わせる存在感!
その後。。。。
Haiderで演技の上ではボリウッドの頂点に立ちましたがKay Kayはぶれません!
一貫して自分が出るべき作品をしっかり選んで、ブレイク前と変わらないスタイルで出演を続けてます。
最新作は『3Dev』
2018年に映画は出来上がっているようですが、未だ公開に至っておりません。
コメディなのですがインド神に関わる映画なのでいろいろと引っかかっているのかな。。
トレイラーを見る限りなかなか面白そうな映画で配役も曲者がでてるので是非公開にこぎつけてほしい。。。
Kay Kay Menon 必見の3本!
出演作は約60本!
半分位しかみておらず、その中でも印象に残った作品はそこまで多くありません。それでもこれだけ存在感があり、インド映画をそれほどみていないうちの女房でさえも気に入ってしまうKay Kay...作品によっては強烈なインパクトがありその数本のイメージだけで彼への評価が高まります。
作品のヒットには関わらず、まさにKay Kayといった演技をしている作品から3本紹介します。
Haider(2014)
シャーヒド・カプールがキャリアベストの演技をしたことでタッブー、イルファンと名優が揃い素晴らしい作品となりました。
Maqbool (2003) - Omkara (2006)とヴィシャール・バールドワージ監督のシェイクスピアインスパイア作品をリアルタイムに見てきた自分としてはこの流れの集大成を見た感があります。
唯一シュラッダー・カプールの演技にはケチがついているようですが、ここに彼女を配役することでやる気を感じます。確かに周りの俳優陣と比べるとひとり違う世界にいた感がありますが、では誰ならよかったのか?となります。
背景がカシミールである以上ある程度しぼられてしまい、他の監督ならソーナム・カプールなんかを入れて失敗しそうです。。
Kay Kayの悪役振りは最高!
インテリの策略家といった感じからスタートし、最後は自分はこの世の王みたいに徐々に盛り上げていく自己演出がすばらしい!
シェイクスピアのハムレットが原案となっており日本人にも比較的とっつきやすい作品。Kay Kayの演技を含めてまさに必見の作品!
Dorona(2008)
2008年10月。。。
事前のプロモーションが派手だったため、トレイラーを目にしない日はありませんでした。流石に気にはなっていたので友人の息子を連れKolkataの New Empireで鑑賞。劇場は超満員で盛り上がってましたが、鑑賞後に残ったのはKay Kayのキャラクターとプリヤンカ・チョープラーの美しさのみ。。
インド神話をベースにした子供向け映画といった印象。。その証拠に友人の長男は楽しんでくれました。
Kay Kayの役どころはHaider同様に主人公の親の仇、もちろんHaiderとは全く異なった雰囲気の作品の為、演じたキャラクターも違うもの。
流石にこのメンバーではKay Kayは突出してます。
この時のアビシェークは演技派というよりコメディや汚れ役もやるマルチ俳優のような方向に向かっており、プリヤンカは既に一定の人気はありましたが演技を評価されるのはこの年のDiwali映画『Fashion(2008)』になります。
以前にも記載しましたが、Kay Kayは半分遊んでおり気楽にやりたいように演技していたように見えます。それに比べて二人は真面目に頑張ってるんですが完全にKay Kayにくわれてますね。
映画は当然Flopに終わってます。
ABCD: Any Body Can Dance(2013)
レモ・デスーザ監督
プラブデーヴァ主演、ガネーシュ・アーチャーリヤ共演
3大?カリスマ振付師が集結したダンスコンテスト映画。
当時の風潮から映画はヒット!
個人的には全く興味がなく休日に時間がたっぷりあったので見に行ってしまった作品。
その為Kay Kayが出演していることを知らず、最初の登場シーンで「ん!? あなたは一体ここで何をしているのだ?」と。。。
なんとカリスマダンス教師役で一人の有望株にセクハラスペシャルレッスンを施すのがお仕事。。
一切冗談は言わず真面目に悪態をつきながらダンスをコーチングするKay Kayが見もの。Kay Kayを楽しむにはKay Kay上級者コースですが作品自体はそれなりに楽しいので見て損はないでしょう。
その他にも
Hazaaron Khwaishein Aisi(2003)
Life in a... Metro(2007)
Sankat City(2009)
など質のいい作品に出演してますが、Kay Kay個人を見た場合好演はしているが特にツッコミ所がないので選からは漏れます。
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総評
最近は出演ペースが落ちてきましたが、突然おかしなことをやる俳優さんなので目が離せません。
基本はコソ泥、ACP(警察副長官)、軍の階級持ちの3パターンなのですが。。。
単独主演映画はほとんどなく主演の対抗や多数の俳優が出演している中の一人として出ることが多いです。しかしKay Kayの場合共演者も魅力的な役者が多いので作品全体でみると楽しめる物がほとんど。
まだキャリアは続きますのでHaider , Doronaの時のようなキレ役をもう一度見たいですね!