Bollywood No.032
Vaada Raha / वादा रहा(2009)
-DVD鑑賞-
ボリウッド映画は基本的にシアターで楽しむ娯楽であると思ってますが、コロナのお陰でボリウッド映画の新作を見られない日々に突入。。。
最後の劇場鑑賞はなんと2019年9月の【Dream Girl(2019)】
手持ちのDVDはほぼ一度劇場で見た作品か、インドに居る時にTVなどで見ているもの。
特に気に入っている作品は年に1度くらいは見直すことはありますが、DVDを買ってから一度も見ていない作品もあります。
それが今回の作品。
Bobby Deolという理由だけでこの映画を観た可能性がありますが、なぜDVDを買ったのでしょう。。正直10年前の作品とはいえ内容はうる覚えで全く手ごたえのなかった作品です。
テキトーに解説
医者としてのキャリア、美人のガールフレンドを持つ私生活と共に充実した人生を送っていたDr.Duke(Bobby Deol)。
ある日ガールフレンドであるPooja(Kangana Ranaut)にプロポーズの返事(Yes!)をもらい上機嫌で車を走らせていたDukeは後続車に追突され大事故に。。
事故によりDukeはspinal shock(脊髄ショック)となり首から下の感覚を無くし、担当医曰く回復の可能性はあるのでリハビリを勧めますが、Dukeは自分の状態に絶望を感じており全ての治療を拒否、心配してくれる友人にはあたりまくり、食事もとらずおまけにPoojaにも去られます。
完全に心を閉ざしてしまうDukeですが、ふとしたことから同じ病棟に入院しているRoshan(Dwij Yadav)がDukeの病室を訪れるように。。
最初は面倒くさがっていたDukeですが、Roshanの明るさ、Roshanが毎朝実況してくれる病室の外から見れる出来事(主に子供たちのクリケットの試合)を聞かされるうちに心を開いていくのです。
それからのDukeは食事、リハビリを開始、友人達へ謝罪もし社会復帰へ向けて動き出し徐々に回復。
ある日DukeはRoshanの入院は姉のRoshiniが癌で入院をしており、姉がさみしくならないように一緒に入院しているのだと知ります。DukeはRoshanの友人としてRoshiniを助けたい、また癌治療の研究医として入院中に自信の研究を進めていくようになります。
Dukeのリハビリも効果が出始め、遂に手摺を使用し自力で歩行ができるように。。その時Dukeは窓の外の風景を見てびっくり!
そこにはクリケットのプレイグラウンドなどなく病院の駐車場と高い壁があるだけ。。
そう!RoshanはDukeを元気づけるためにクリケットの話をでっち上げ実況していたのです。されを悟ったDukeはRoshanを探しますが、周りの医師からRoshanは前の晩に亡くなったことを聞かされます。末期癌で苦しんでいたのは姉のRoshiniではなくRoshan自身だったのですね。。
RoshiniからRoshanの最後の言葉(手紙)を渡されDukeは涙し、今後Roshanのような子を少しでもなくせるようにすると心に誓うのでした。
Cast
Bobby Deol as Dr.Duke Chawla
2020年はNetflix映画『Class of '83』が公開
未見ですが、批評家のレヴューからBobbyの演技は悪くないが、映画の製作、演出側に問題があり評価はイマイチ。
今回の作品でも相変わらず、Mohnish Behlと二人で終始一昔前の古臭い演技をしてました。しかしそれがいいんですよ。
Dwij Yadav as Roshan
【Nanhe Jaisalmer(2007)】【Heroes(2008)】に続いてBobbyと共演。
役柄は違いますがNanheと同じような演技をしています。
面白いのは【Nanhe Jaisalmer(2007)】ではBobbyがDwijの後押しをする役でしたが、本作では立場が逆になってますね。
Kangana Ranaut as Pooja
ブログ内でKanganaの作品をレヴューするのは初めてです。
現在ではトップ女優となってますが当時はキャリア4年目の若手。
それでも前年のFashionでFilmfare Award for Best Supporting Actressを受賞しているので既に格はあります。*当時ChandhigarhのNeelam Cinemaで初日に見ましたが素晴らしい演技でした。
特別出演枠とはいえなぜこの作品に彼女が出演したのか全く理解ができません。
キャリアが浅いとはいえGangster(2006)、Life in a... Metro(2007)など良質な作品を続けておりここでBobbyと遊んでいる必要はありません。
Shakalaka Boom Boom(2007)*駄作 でBobbyと共演してますのでその縁もあるんですかね?
本作で見せ場はありません。
主人公の恋人役で登場もあっさりDukeを捨てますが、最後に回復したDukeと結婚し子供を持つシーンに登場してます。
全く彼女のような優れた女優が登場する映画ではありませんね。
彼女については別作品でもう少し詳しく紹介したいと思いますので今回はここまで。。。
Mohnish Behl as Dr. Max
メインを張ることはありませんが20年以上前からお気に入りの俳優。
母はFILMFARE AWARD女優賞受賞6度(主演5回、助演1回)を誇る大女優Nutan、
ということは彼はKajolの従兄妹にあたりMukherjee-Samarth familyのメンバーになります。
出演作は意外に少ない60本程度。。
キャリア序盤は主演作もありましたが徐々にサポートキャストとして活躍していきます。
出世作はSalman Khan / Bhagyashree共演の大ヒット作【Maine Pyar Kiya(1989)】
初めて彼の演技を観たのも同作品でしたが、確かにその後の彼のキャリアを決める演技でした。
Monish Behl=見るからに小悪党で腹黒い、もしくはいい人だけどすぐに死んじゃう
このイメージはMaine Pyar Kiyaからでしょう。
No.029で紹介したRaja Hindustaniは正にその役柄
Monish Behlのおすすめ2本
Hum Saath-Saath Hai(1999)
なんと悪役ではありません。
一家の長男を好演、善人役でも素晴らしい演技ができることを証明し
自信2度目のFilmfare Award for Best Supporting Actorにもノミネートされました。
Ek Rishtaa: The Bond of Love(2001)
豪華キャストを起用したこちらも名作。
映画の中盤まではなかなかいい人役を演じてましたが、
流石にMonish Behl! 後半は得意の悪行三昧で存在感を示します。
その他にもNanhe JaisalmerでBobby Deol / Dwij Yadavと共演した俳優さんが何人か出ています。
監督Samir Karnikが同じなんで気に入った俳優さんを使ってるんでしょうね。
なんと5人もいます。
Sharat Saxena
Vivek Shauq
Rajesh Vivek
この3人は常連でいつも通りいい味だしてます。
面白いのはこの2名の女優
Prateeksha Lonkar
Rushita Singh
Nanheでは母(Prateeksha Lonkar )、娘(Rushita Singh)を演じてましたが、本作では病院のドクターと研修医?の関係。
Music Scene
本作も音楽担当はHimesh Reshammiya
Kubul
Kubul (Full Video Song) | Vaada Raha | Bobby Deol & Kangana Ranaut
Parthiv GohilとSharmistha Chatterjeeが歌うこの曲は秀逸
撮影はトルコのワールド・ヘリテイジである『エフェス』
公開前のプロモで使われていたのもこの曲。
その他の音楽では特に思うとこなし。。。
Location
前述したエフェス以外ではインド国内、セットでの撮影と思われる。
まとめ
最初のポスターとタイトルを見る限りでは、良質な美男美女主演のラブロマンスを思わせますが、蓋を開けてみれば美女はちょい役、ロマンスは無しNanheと同じくBobbyとDwij二人だけの映画になってます。しかもポスターのBobbyは良すぎます。
とにかくなぜKanganaがこの映画に出演しているのか謎ですが、自分のようにBobby Deol / Monish Behlを贔屓にしていない方は見る必要はないでしょう。