Bollywood No.041
Bluffmaster! (2005)
好きな映画を久しぶりに鑑賞!
なかなかのメンバー、特に男性陣はクセがありキャスティングです。
紅一点のPriyanka Chopraはまだアイテムガールから一歩進んだ程度の位置で演技などもろもろ今一つ。
本作が公開された2005年はコメディのアタリ年でBox Officeの上位はコメディ映画が多く入ってました、Bluffmaster!もこれに漏れず犯罪コメディ(ロマンス少し)といったジャンルで年間Top8ヒットを飛ばしました。
テキトーに解説
プロの詐欺師であるRoy(Abhishek Bachan)は数々の詐欺を重ね大儲けしていた。時には詐欺に加担していた仲間も騙し悠々と生きていたのだが、恋人のSimi(Priyanka Chopra)に対しては真剣に考えており結婚までこぎつける。
結婚パーティの当日有頂天になって踊りまくるRoyの前にSimiの叔父(Tinnu Anand)が遅れてやってくる。この叔父は以前Royに騙され大金を奪われていた。
すべてがバレたRoy、Simiにも相手にされなくなり人生のどん底へ。。。そんな時、Royの前に現れたのが駆け出しの詐欺師Dittu(Riteish Deshmukh)。Dittuは詐欺師に落ちるきっかけとなった相手Chandru(Nana Patekar)に仕返しをするためRoyに詐欺師のイロハを教えてもらうことに。。。
この映画は冒頭のエピソードから最後のネタ晴らしがキモ、ネタバレは禁物。。。
公開時に見ているのでかなり久しぶりに観ました。
やはりこの手の映画は二回目は面白さが半減しますね。
前回レビューしたPathaan(2023)はド派手アクションでTiger(Salman Khan)登場シーンなんかは何回見ても声を出して叫んでしまいそう!
Bluffmaster!はストーリーのトリックが良く最後のネタバレが最重要なのでここを知ってしまうと驚きがないのです。久しぶりに見てもオチが強烈なので一度生まれ変わらない限り忘れることはないでしょう。
監督はRohan Sippy! お父さんは説明不要!Sholay(1975)を世に送り出したRamesh Sippy。本作の他数本の映画で監督・制作・脚本をしてますがキャリアベストは本作での監督でしょう。
Cast
Abhishek Bachchan as Roy Kapoor
ハマり役でしたね。
キャリア前半は同期のHrithik Roshanに張り合ってかカッコつけまくってましたが、そもそもHrithikが異次元だった、デビューからあんなクオリティで演技をしてた役者はほとんどいません。Ranbir Kapoor、Tiger Shroffだってあんなデビューはできてません。
彼と被ったのがAbhishekの運のなさ。。。
本作の前にもドラマ系の作品で賞をとるなど演技への評価はされてますが、この2005年のDusやBunty Aur BabliのAbhihが彼の魅力が出始めたような気がします。
Priyanka Chopra as 'Simi'
個人的にはまだまだアイテムガールの立ち位置。
ダンスもうまくなってきましたがリズム感が足りなく振りが大袈裟!
振付師と監督がOKだしてるから作品になっているんですが、そもそも本当にOKなのか?それとも現状彼女のパフォーマンスレベルがここなのか?
一時期のLara Duttaを思い出します。
演技派普通、セリフ回しは気が抜けておりキャリヤ序盤のSonam Kapoorも同じような事してましたね。
2006 , 2007も多くの作品に出演しSalaam-e-Ishq: A Tribute to Loveの演技なんか好きでしたがやっぱり彼女のブレイク2008年後半まで待たねばなりませんね。
Riteish Deshmukh as 'Dittu'
本作のベストはこの人!
彼がボリウッドデビューしたとき、彼のお父さんはマハラシュトラ州の首相をしてました。政治家からの俳優デビューだったのでインド人ではありませんがManisha Koirala(父は政治家、祖父はネパールの首相)を思い出させます。
Tujhe Meri Kasam(2003)で後のワイフとなるGenelia D'Souzaと同時にデヴュー
流石に見てません、彼を見かけたのはHit映画Masti(2004)。Ajay Devgnを筆頭に若手の俳優をしこたま集めたコメディ。その後もスター俳優の横に彼をおいておけば間違いない!とキャリヤを積みますが個人的には未だに本作が彼のベストだと思ってます。
本作での演技が特別良かったのか?他の作品でいい演技ができていないのか?わかりませんが。。
途中まで完全にRoyの子分役を務め、最後のネタバラシ後の演技が他の役者とレベルが違う!Roy以外の出演者は中盤からはほぼ全員が仕掛け人、ネタバレ後に素に戻るわけですが、彼の雰囲気・表情がRoyの子分から一気にプロの顔に変わります。
本作にはAbhi Bachanの他、怪優Nana Patekar、マルチな演技ができるBoman Iraniがキャスティングされている中で一番の評価。
Nana Patekar as 'Chandru'
普通の役は似合わない、怖い・面白い・変人!などはっきりと形容できる役がこの人には似あいます。
今回はこの二面性を持った配役でしたね。
メインではないですが、インパクトはありました。
仕掛け人としての演技派『怖い!』の部類に入りますがShakti: The Power(2003)の方がはるかに怖い(あれは本当に怖かった!完全にいっちゃってます!)
Filmfare Awardは9回ノミネートで4回の受賞!の名優!
今年72才ですが未だ現役!
Boman Irani as Dr. Vijay Bhalerao
仕掛け人の中で、前後の変化が一番なかったのがこの人でしたね。
3 Idiots(2010)でも主要キャラとして出演しているので日本の方も見たことある!と思った方は多いでしょう。
メインを演じることはあまりありませんが、この2005年前後は年間10本出演してます。
本作でも特別気合を入れることなく安定の演技。
Tinnu Anand as Parimal Bajaj
冒頭でRoyに騙され、偶然にも姪っ子Simiの結婚パーティでRoyと再会し彼の正体を一族にばらします。そこからこの映画はスタートし最後のオチにも再び登場!
どの作品に出ても見た目のせいか憎めない、とてもアクセントにある俳優さんです。
本作のような騙され役!みたいなのは得意。
Music Scene
Say Na Say Na
RoyとSimiの結婚パーティで流れるノリノリのダンスソング!
本作では一番好きなミュージックシーン!
ノリノリのRoyにSimiの叔父がガツンと締めるラストがいい。
Right Here Right Now
珍しくAbhi自らボーカルをとるヒップホップソング。
インパクトで言えばこちらの曲かな、実際TVなどで流れるのはこの曲。
まとめ
脚本もよくできておりとても楽しい作品ですが、主人公Royへのネタバレが最大のキモなので何度も楽しめる作品ではありません。
全てを知った上で別の楽しみ方をしましょう!
近年の作品でRiteishが気になった方は必見です。