Taste of Achar

ボリウッド映画とインド生活時の忘備録。。。

-Bluffmaster! / ब्लफ़ मास्टर (2005)-

Bollywood No.041

Bluffmaster! (2005)

好きな映画を久しぶりに鑑賞!

なかなかのメンバー、特に男性陣はクセがありキャスティングです。

紅一点のPriyanka Chopraはまだアイテムガールから一歩進んだ程度の位置で演技などもろもろ今一つ。

本作が公開された2005年はコメディのアタリ年でBox Officeの上位はコメディ映画が多く入ってました、Bluffmaster!もこれに漏れず犯罪コメディ(ロマンス少し)といったジャンルで年間Top8ヒットを飛ばしました。

テキトーに解説

プロの詐欺師であるRoy(Abhishek Bachan)は数々の詐欺を重ね大儲けしていた。時には詐欺に加担していた仲間も騙し悠々と生きていたのだが、恋人のSimi(Priyanka Chopra)に対しては真剣に考えており結婚までこぎつける。

結婚パーティの当日有頂天になって踊りまくるRoyの前にSimiの叔父(Tinnu Anand)が遅れてやってくる。この叔父は以前Royに騙され大金を奪われていた。

すべてがバレたRoy、Simiにも相手にされなくなり人生のどん底へ。。。そんな時、Royの前に現れたのが駆け出しの詐欺師Dittu(Riteish Deshmukh)。Dittuは詐欺師に落ちるきっかけとなった相手Chandru(Nana Patekar)に仕返しをするためRoyに詐欺師のイロハを教えてもらうことに。。。

 

この映画は冒頭のエピソードから最後のネタ晴らしがキモ、ネタバレは禁物。。。

 

公開時に見ているのでかなり久しぶりに観ました。

やはりこの手の映画は二回目は面白さが半減しますね。

前回レビューしたPathaan(2023)はド派手アクションでTiger(Salman Khan)登場シーンなんかは何回見ても声を出して叫んでしまいそう!

Bluffmaster!はストーリーのトリックが良く最後のネタバレが最重要なのでここを知ってしまうと驚きがないのです。久しぶりに見てもオチが強烈なので一度生まれ変わらない限り忘れることはないでしょう。

 

監督はRohan Sippy! お父さんは説明不要!Sholay(1975)を世に送り出したRamesh Sippy。本作の他数本の映画で監督・制作・脚本をしてますがキャリアベストは本作での監督でしょう。

 

Cast 

Abhishek Bachchan as Roy Kapoor

ハマり役でしたね。

キャリア前半は同期のHrithik Roshanに張り合ってかカッコつけまくってましたが、そもそもHrithikが異次元だった、デビューからあんなクオリティで演技をしてた役者はほとんどいません。Ranbir Kapoor、Tiger Shroffだってあんなデビューはできてません。

彼と被ったのがAbhishekの運のなさ。。。

本作の前にもドラマ系の作品で賞をとるなど演技への評価はされてますが、この2005年のDusやBunty Aur BabliのAbhihが彼の魅力が出始めたような気がします。

 

Priyanka Chopra as 'Simi'

個人的にはまだまだアイテムガールの立ち位置。

ダンスもうまくなってきましたがリズム感が足りなく振りが大袈裟!

振付師と監督がOKだしてるから作品になっているんですが、そもそも本当にOKなのか?それとも現状彼女のパフォーマンスレベルがここなのか?

一時期のLara Duttaを思い出します。

演技派普通、セリフ回しは気が抜けておりキャリヤ序盤のSonam Kapoorも同じような事してましたね。

2006 , 2007も多くの作品に出演しSalaam-e-Ishq: A Tribute to Loveの演技なんか好きでしたがやっぱり彼女のブレイク2008年後半まで待たねばなりませんね。

 

Riteish Deshmukh as 'Dittu'

本作のベストはこの人!

彼がボリウッドデビューしたとき、彼のお父さんはマハラシュトラ州の首相をしてました。政治家からの俳優デビューだったのでインド人ではありませんがManisha Koirala(父は政治家、祖父はネパールの首相)を思い出させます。

Tujhe Meri Kasam(2003)で後のワイフとなるGenelia D'Souzaと同時にデヴュー

流石に見てません、彼を見かけたのはHit映画Masti(2004)。Ajay Devgnを筆頭に若手の俳優をしこたま集めたコメディ。その後もスター俳優の横に彼をおいておけば間違いない!とキャリヤを積みますが個人的には未だに本作が彼のベストだと思ってます。

本作での演技が特別良かったのか?他の作品でいい演技ができていないのか?わかりませんが。。

途中まで完全にRoyの子分役を務め、最後のネタバラシ後の演技が他の役者とレベルが違う!Roy以外の出演者は中盤からはほぼ全員が仕掛け人、ネタバレ後に素に戻るわけですが、彼の雰囲気・表情がRoyの子分から一気にプロの顔に変わります。

本作にはAbhi Bachanの他、怪優Nana Patekar、マルチな演技ができるBoman Iraniがキャスティングされている中で一番の評価。

Nana Patekar as 'Chandru'

普通の役は似合わない、怖い・面白い・変人!などはっきりと形容できる役がこの人には似あいます。

今回はこの二面性を持った配役でしたね。

メインではないですが、インパクトはありました。

仕掛け人としての演技派『怖い!』の部類に入りますがShakti: The Power(2003)の方がはるかに怖い(あれは本当に怖かった!完全にいっちゃってます!)

Filmfare Awardは9回ノミネートで4回の受賞!の名優!

今年72才ですが未だ現役!

Boman Irani as Dr. Vijay Bhalerao

仕掛け人の中で、前後の変化が一番なかったのがこの人でしたね。
3 Idiots(2010)でも主要キャラとして出演しているので日本の方も見たことある!と思った方は多いでしょう。

メインを演じることはあまりありませんが、この2005年前後は年間10本出演してます。

本作でも特別気合を入れることなく安定の演技。

Tinnu Anand as Parimal Bajaj

冒頭でRoyに騙され、偶然にも姪っ子Simiの結婚パーティでRoyと再会し彼の正体を一族にばらします。そこからこの映画はスタートし最後のオチにも再び登場!

どの作品に出ても見た目のせいか憎めない、とてもアクセントにある俳優さんです。

本作のような騙され役!みたいなのは得意。

Music Scene

Say Na Say Na


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RoyとSimiの結婚パーティで流れるノリノリのダンスソング!

本作では一番好きなミュージックシーン!

ノリノリのRoyにSimiの叔父がガツンと締めるラストがいい。

 

Right Here Right Now


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珍しくAbhi自らボーカルをとるヒップホップソング。

インパクトで言えばこちらの曲かな、実際TVなどで流れるのはこの曲。

まとめ 

脚本もよくできておりとても楽しい作品ですが、主人公Royへのネタバレが最大のキモなので何度も楽しめる作品ではありません。

全てを知った上で別の楽しみ方をしましょう!

近年の作品でRiteishが気になった方は必見です。

 

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-Pathaan / पठान (2023)-

Bollywood No.040

Pathaan (2023)

公開週に見に行ってきました。

SRKの主演映画はZERO(2018)以来!

Covid-19があったとはいえかなり空きましたね。

※特別出演では数本出てます。

achar.pssamphran.com

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先に話しちゃいますが現在インドではスーパーヒット中!!

まだ一週間も経ってないのに3croreを超えてます。

ボリウッド映画で過去に4croreを突破した作品はありません。

※過去最高はDangal(2016)の387crore、その上をいくBaahubali 2 - The ConclusionとK.G.F - Chapter 2はそれぞれテルグとカンナダ映画になります。

テキトーに解説

*重要な場面のネタバレあり!

基本的にはトム・クルーズ主演『ミッションインポッシブル』シリーズのパクリと言っていいでしょう。本家を最初の3作くらいしか見てないのでよくわかりませんが、いいとこどりしたような作品なのではと思ってます。

しかしここはボリウッド!!!

トム・クルーズではなくシャールクカーン!

当然ものが違います!

イメージからするとトム・クルーズ映画のインド版はリティック・ローシャンがいいと思うんですよね。。実際にKnight and Day(2010)のリメイクBang Bang(2014)はリティックだったし。。。

 

インド版ミッションインポッシブルなのでもちろん事件が起きます。

発端はインド憲法370の廃止。

これは実際に2019年に起きた出来事でArticle 370といえば有名な法律。

インド、ジャンムー・カシミール州には複雑な問題があり何度も紛争が起きていることは世界的に知られてます。

そのジャンムー・カシミール州に自治権を与える法律が370条。

今までこの法律により州は独自のルールを作ってました。

州外のインド人が物件を購入したり定住することを禁止なんてのがそれにあたります。

これが廃止すると言うことは他の州都同じようにインドのルールが適用されるようになります。

そうなるとカシミールにいる過激派やパキスタンが敏感になるわけですね。

映画はこの370条廃止を発端にパキスタンの将軍がインドへの復讐を試みるとこからスタート。

 

Story

370条廃止のニュースを聞いたパキスタンの将軍Qadirはガンに侵されており死期が近いと感じてます。死を前にインドへの復讐を考えテロ組織「Outfit X」と契約を結びます。このOutfit Xのボスが元RAW(インドの諜報機関)のJim(John Abraham)、RAWのリストで彼はすでに死亡していることになっていますが彼による偽装だったのです。

 

元RAWのPathaan(SRK)はRAWの上官であるNandini(Dimple Kapadia)はカーネルSunil(Ashutosh Rana)の許可を経てOutfit Xの計画を阻止するためにチームを派遣します。この時はJimに軍配があがります。

 

その後Pathaanは"Raktbeej"と呼ばれるワードとDr.Rubina(Deepika Padukone)の名前を知ります。Rubinaのいるスペインへ飛ぶPathaanですがここでJimのグループにとらわれてしまいます。しかしこのRibina!実はISI(パキスタンの諜報機関)で彼女の助けでPathaanはJim一味から逃げることができました。

 

*アクションは派手で見栄えがいいのですが、やや動きが硬くスロー この辺は主要キャストの高齢化などもあるのかな。。。

 

ここでRubinaはPathaanにJimの計画のカギになる"Raktbeej"がモスクワにある事を教えます。

*胡散臭くPathaanが嵌められていくような雰囲気がプンプン。。。

Jimが手に入れる前に"Raktbeej"を入手してしまおうとするRubinaとPathaanですが案の定Rubinaの裏切りにあい"Raktbeej"はJimと組んでいるRubinaの元へ、Pathaanは捉えられて警察へ。。

警察に捕まり移送されるPathaanですがこの時RAWの同僚が単独で助けに!!!

 

*個人的にはココが最高潮!

この同僚の登場でインド中の劇場は割れんばかりの歓声が起こったことでしょう!

流石にしびれました!鳥肌たちました!

素晴らしい演出!

キャスティングも詳しく見てなかったのでビックリしました!こんな感じでTiger(Salman Khan)がでてくるとは。。。

やっぱりボリウッド映画は映画館で見るべきものだ!とつくづく思いましたね。

 

それから3年。。。

PathaanはJimの仲間をアフリカで捉えます。

NandiniからはJimが二つの長距離巡航ミサイル を手に入れたこと、Rubinaがパリで見つかったことを聞かされます。

早速パリに飛ぶPathaanはなんなくRubinaと接触することができました。

RubinaはISIの指令とはいえこのような悪事に手を貸していたことに罪悪感を持ってました。そして"Raktbeej"とは人間の命を奪うウィルス体であることを告げます。

ここからはPathaanと協力してJimとQadirの企みを止める為行動するのです。

 

現在"Raktbeej"は二つのオーブに閉じ込められJimの手の内にありますが、PathaanのチームとRubinaの働きで一つを奪取!!

この奪ったウィルスを研究所に持って帰りますが、ここにはJimのトラップが仕掛けてあり研究室にいたメンバーとNandiniが感染、最後は全員自殺します。

 

*ここからがクライマックス!

 

Jimはインド政府に向けて24時間以内にカシミールからインド軍を撤退させることを要求(これがQadirの要求でしょう)。

Pathaan達はJimの基地を攻撃しますがウィルスはミサイルには挿入されておらずデリー行きの旅客機の中に設置されてました。

ウィルスを止めるコントローラーを持っているのはJim、逃亡するJimをPathaanが追いかけます。最終決戦地は二人が空から不時着した古い崖の上の家屋。

ピンチもありながら最後にPathaanはJimを倒し、起爆装置を止めることに成功!

これで事件は解決しPathaanはRAWに復帰となりエンディング。。。

 

オマケのストーリー

最後のクレジットでTigerとPathaanがRAWの次の世代について語り合いますが、二人の意見は今の若いやつらはどいつもこいつもダメだ!まだまだ頑張らんといかんな~って事でした。

 

Cast 

Shah Rukh Khan as Pathaan

今作以降しばらくはアクションをメインとして映画に出演すると発表してます。

流石に年を重ねてきており、肉体造りが大変なのでしょう。

数年に一回の頻度でこのタイプの映画をすると都度身体造りをしなくてはいけません。年に2,3本同タイプの役をやれば肉体の維持で済みますね。

他のタイプの映画は年をとってもまだ演じられるってとこでしょうか。。

 

やはりKing Khan!

華があります。今回適役のJohnが悪に徹していたのでSRKが演技に多様性を出してました。

このブログ内のボリウッド映画記事ではSRK

が四連発中!!(特別出演含む)

 

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すでに散々語っているので詳しくは別途ご覧ください。

今回のPathaaは賞レースに関わってくるような約ではないのであまり気にしてませんが、今年の映画のラインナップによってはノミネートくらいはされるかもしれませんね。

特筆すべくはSalman Khan主演の『Tiger 3』のクレジットにSRKに名前があります。もしかしたらPataanとしてTigerとの再共演があるかもしれません。

 

John Abraham as Jim

最近、警察、エージェントやインド軍の英雄的な役割が多かったですが今回は相手に周るテロリスト役。

元RAWで作戦中に家族を殺されテロリストになったという過去があるので完全悪といった感じではありませんが、、、。

これを見て思い出されるのがDHOOM(2004)のヒール

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デビュー2年目でしたがとにかくカッコいいヒールでした。

最後の死に方(本当に死んだかはわからない)もカッコよくいい終わり方だったので今回もJimには格好いい死に方を期待しましたが、期待外れ。。。

2023年にはTehranがアナウンスされてますが役名はまたしてもDCP(警察副長官)なんたらかんたら。。。

その他Riteish Deshmukh共演のコメディも控えてます。

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Deepika Padukone as Rubina

ISIの諜報員なのでアクションがメインでした。若いころにあまりアクションはやってなかったのに最近やるようになりましたね。

お父さんは元ナショナルチーム(バドミントン)の選手なので運動神経はいいのかも。。

まともなロマンスやラブコメディの要素がなかったのでアクション以外で見せ場はあまりなかったですね。

正直他の女優さんでもよかったような気がしますがやはりスターパワーは一味違いました。

SRK、Johnとは共演経験あり相性もいいですね。

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特別出演はありますが2023年はこれ一本のみの出演

年齢も40才近くなり結婚もしてますので彼女もこれから出演が減っていくでしょう。

Dimple Kapadia as Nandini

大女優と言っていいでしょう!

夫はRajesh Khanna、Filmfare Award14回ノミネート3回受賞の名優!!全てBest Actor/主演俳優でのノミネート

長女はTwinkle KhannaということなのでAkshay Kumarの義理の母になります。

 

007シリーズのJudi Denchみたいな立ち位置になるのかと思っての起用と思ったら途中でウィルスに感染して死んでしまいました。

SRK同様Brahmāstra: Part One – Shivaに出演してますがあちらはあまりインパクトなし。

流石に60才過ぎてますので主演を演じることはありませんが、今回はそこそこ重要なやくでした。それでも彼女を活かすキャスティングではなかったですね。

Finding Fanny(2014)以降はあまりいい役を演じてません。

 

Ashutosh Rana as Colonel Sunil Luthra

悪役のイメージが強くていつ裏切るのか?と待っていましたがいい人でした。。

War(2019)を見ていれば彼の立ち位置がしっかりしていることが解ります。

暫く見てないので印象が。。。

多分彼をみたのはAwarapan(2007)以来16年ぶり!

 

本作でRAWの責任者の地位は確立したでしょう。

War(2019)では同じ名前で同じ役職を演じており次回作Tiger3(2023予定)でもクレジットされてますので恐らく同じ役でしょう。

 

Salman Khan as "Tiger" 

インド人、ボリウッドファンで事前にクレジットを見てSalman Khanが特別出演のを知ったら必ず期待してしまう!

"RAW"、"SALMAN KHAN"このキーワード二つで十分!

皆さん一体どこで出てくるのか?と緊張しながら見ていたでしょう。

最高の場面でするりと首に巻いたストールが落ちてきたのを見た瞬間に思わず声をだして立ち上がってしまいました。

最近忙しくてSalmanがクレジットされているいことを知らなかったのです。

 

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Music Scene

音楽はVishal–Shekhar

娯楽映画なのでそれなりに盛り上がりのある曲はありましたが、印象に残ったのはこの1曲 

Pathaan's Theme

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ドスの効いた深みのある歌声がいい!

Magdalena Supelが歌ってますが、全く知らない。。。

英国出身でDave Stewart (Eurythmics)、Bob Geldof(The Boomtown Rats)など80'Sの英国シンガーや最近ではJustin Timberlakeのバックコーラスなどされている方のようです。

Vishal–Shekharはインド外のシンガーをたまに引っ張ってきて器用しますがその選定がかなりコア。

 

知っておくとさらに楽しい

以前も書いてますがボリウッド映画を楽しむのには一つの壁があります。

言葉や文化など基本的な事は別ですが、Yash Raj Filmのような大手プロダクションは頻繁に過去の名作や名場面、名キャラクターを新作にちょこっと盛り込んできます。

過去物が分からないと周りが何に笑っているのか?なぜ盛り上がっているのか?といった場面でついて行けません。

今回のPathaanでも数か所あったので解説したいと思います。

1. jm(John Abraham)のセリフ

"Raktbeej"を使ってインド政府にカシミールから24時間以内に軍を引き上げさせる交渉をする時のセリフ

Colonel Sunil「What do you want?」
Jim「What do you think?」

何が望みだ? なんだと思う?といったやり取りですが、Johnは出演作中でこの手のやり取りを頻繁に使ってます。

思い出されるのはI, Me Aur Main(2013)でプレイボーイを演じガールフレンドとのやり取り。

Girlfriend「I Love You」

John「I Love Me Too」

この作品はいわゆるおバカ映画なんですが、セリフも合わせておバカ風に使ってます。

 

2. Tiger登場

前述のお通り別途スーパーヒット映画の主人公登場!

TigerもSalman Khanも知らない

ただ派手で強いおっちゃんが登場し主人公を助けるシーン、インド人が何故エキサイトしているのかわからない

Tigerは知らないけどSalman Khanを知っている

おーSalman Khanが出てきた!知っている俳優が突然出てきたことにビックリ

TigerもSalmanも知っている

もうこの方は事前にSalmanが出演することは知っているでしょう、ただ作中でいつでてくるのか?これを待っていた人です。出てきた瞬間はためていた期待が一気に爆発し絶叫するでしょう。

自分のケースはTigerもSalmanも知っているけどSalmanが出ることを知らなかったケース

多分これが一番エキサイトするパターン

 

3. RAWエージェント

ボリウッドにはRAWエージェントを扱った映画が多くあります。

最近のものではTiger , Kabir , Vinodなんかがそうですが、

本作ではTigerが出演してます。

事件解決後にColonelがPathaanにRAWに復帰するよう依頼します。Pathaanが復帰を躊躇すると、、、Colonelは「今、RAWに一流のスパイはTigerとKabirしかいないんだ!若手を教育してくれよ!」といいます。ここでのKabirはWar(2019)のKabir(Hrithik Roshan)の事でWarの監督Siddharth Anandは本作の監督でもあります。

本来ならHrithikとSRKも共演が長くないのでこちらの方が自然な気がしますが、冷戦を終えたSalmanを登場させた方が盛り上がりますね。

 

このように知っていると楽しい情報はほとんどのボリウッド映画に含まれていると言っていいでしょう。

 

次回とかこの三人がそろったりするのだろうか?

 

まとめ 

ボリウッド映画歴史上最高の興行成績更新に向けて突っ走ってます!作品の質にプラスしてTiger効果も大きいでしょう!

正月明け早々から特大の作品が飛び出しました。だれでも楽しめる娯楽アクション映画で必見の作品でした。

今年はTiger3もあるし期待できる!

 

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-Swades / स्वदेस (2004)-

Bollywood No.039

Swades (2004)

先日のBrahmastraにちょい役ででてましたが、シャールク・カーン(SRK)の過去作品が見たくなりました。特別ファンではないですがSRK作品の観賞作品数は100本越え。

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そして引っ張り出してきたのは『Swades(2004)』

作品としての評価は高くなく興行もコケましたが、お気に入りの作品。

 

テキトーに解説

Ashutosh Gowariker監督の第4作目、前作Laggan(2001)でアカデミー賞ノミネートという頂点を極ており嫌でも期待のされる作品

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SwadesのアイデアはAshutosh Gowarikerが出演したTVシリーズのエピソードから来ており、Ashutosh Gowarikerはそのシーリーズで今回SRKが演じたMohan Bhargavaを演じてます。

また、Kota Shivaram Karanthの小説Chigurida Kanasu(2003年にカンナダ語で映画化)も参考に、小説の詳細を見るかぎり参考どころか大筋でほぼパクッてるような気がもしますが。。。

キャスティングでビッグネームはSRKだけですが、Ashutosh Gowariker(制作、監督、脚本)/A. R. Rahman(音楽)/Javed Akhtar(作詞)とそれ以外はなかなか強力なメンバー。

 

Gowarikerはこの映画を撮るにあたってAID(Association for India's Development)のAravinda PillalamarriRavi Kuchimanchi(海外で暮らしていたNRIですが、インドに戻り地方の学校の為に発電機を開発)に長い時間をかけてインタビューをしたそうです。

SRKのキャラクターはこの二人からインスパイアされたものがほとんどでしょう。

 

Story

米国NASAで働くMohan(SRK)は降雨監視衛星の開発に携わるエンジニア

ふとしたことから故郷インドで育った日々を思い出す。

とりわけ強く懐かしんだのは親代わりのKaveri Amma(Kishori Ballal)、開発が一段落ついたところでMohanはKaveri Ammaを訪ねる為にインドへ帰郷します。MohanはKaveri Ammaをアメリカへ連れて帰りたいと考えてますが、彼女は既にMohanの知っている老人ホームにはおらず、ウッタルプラデーシュ州(UP)のCharanpurに移り住んでいることが解ります。

Mohanは彼女を迎えにCharanpurへ!

そこでMohanが見たのは、インドの田舎村で抱えるあらゆる問題点でした。

Kaveri Ammaとの感動の再会はほどほどに、村で抱えている、貧困・カースト・教育・電気設備にMohanは着手することになるのです。

そしてCharanpurでKaveri Ammaと暮らす幼馴染のGeeta(Gayatri Joshi)とのラブストーリーもゆったりと進んで行きます。。。

Cast 

Shah Rukh Khan as Mohan Bhargava

この作品でのMohanの行動はガンジー主義に基づいて行われていると言われてます。貧困やカーストについての考え方がそうですね。そしてマハトマ・ガンジーの出生名はMohandas"Mohan"

Mohan役は当初監督とLagaanでコンビを組んだAamir Khanにいきました。次にHrithik Roshanへ話がいきますがどちらもストーリーの弱さを理由に拒否。最終的にSRKになるわけですが個人的にはSRKがベストチョイスだったと思います。Aamir Khanでもきっちりドラマは演じるでしょうが、後術する音楽シーンなどでは明らかにSRKがマッチします。

SRKは流石の演技!

ところどころSRKでなければ表現できなかった場面があり改めてMohan役が彼に治まってよかったと思いました。

ストーリー上、ツッコミどころのある流れもありますが彼のせいではありません。脚本や演出の問題でしょう。

この作品でSRKは通算6度目のFilmfare Award for Best Actorを受賞。(ノミネートは11回目)

 

Gayatri Joshi as Geeta

本作を観てガッツリ彼女のハマリ、次回作を日々チェックしてところに飛び込んできたのは結婚⇒引退。。。なんじゃそりゃあ?

結果出演作はこの1作のみなので詳しくはコチラ👇

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Rajesh Vivek as Nivaaran Dayal Srivastava

まさにハマり役!

この人の雰囲気が生かされていた配役でした。悪役もやりますが、本作のような明るく朗らかで懐の大きい男を演じるのが合ってます。

恐らく実際の人柄もすごくいいのでしょう。

2016年に心臓発作で亡くなられた際のニュースを見ましたが、俳優仲間が何人も号泣してました。

 

Daya Shankar Pandey as Mela Ram

2009年まではAshutosh Gowarikerのお抱え俳優といっていいでしょう。

監督全6作の内、Jodhaa Akbar(2008)を除くすべての作品に出演。

最も好きなサブキャストの一人。本作でもユーモアと優しさでMohanをサポートする重要な役を演じてました。

近年は映画ではなくTVシリーズで活躍しているようです。

 

Music Scene

音楽は世界の巨匠A. R. Rahman

娯楽100%の映画ではないので派手なミュージカルは必要ない、特別気に入ったわけではないが作品の雰囲気に合った素朴な曲がおおい。

Yeh Tara Woh Tara


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映画が始まる前はスクリーンを挟んでカーストがあったがこのシーンでのMohanのパフォーマンスによって取り払われる。まさにSRKに演じさせるシーンでしょう。AamirやHrithikではないよね~このシーンにハマるのはShahid Kapoorくらいか。。

やはりSRKのプレイバックシンガーはUdit Narayanがいい!

Yun Hi Chala Chala

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作品の冒頭にかかる名曲、Udit NarayanKailash Kherのハモリがしびれる。この豪華共演の割にMVはしょぼいのが残念。

 

Dekho Na Zara Dekho Na


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数少ないロマンスを感じさせる曲、ここでMohanとGeetaの距離がグッと縮まるのです

 

Yeh Jo Des Hai Tera" (Shehnai)


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終盤からエンディングにかかるShennaiソング。

ここはあえてオリジナルではなくグジャラート州のフォークミュージックフェスティバルで行われたRaju Dhumalの素晴らしい演奏をご紹介したい!

好みがわかれるところだが個人的にはこの素晴らしいサントラの中でベストの曲

因みにヴォーカルヴァージョンはA. R. Rahman自ら歌っている。

 

まとめ 

前述してますが、興行的には失敗。

娯楽要素が少なく盛り上がりに欠ける、地方のインフラや古風な習慣などがテーマにされているので脳みそ使わずに誰もが楽しめる作品ではないための評価でしょう。

それでも重要なメッセージが込められ、SRKの素晴らしい演技、Gatyatri Joshiといった美人の新人など見所はあります。そもそもこのようなテーマの作品に常時娯楽性が足りないなど要求するのは野暮でしょう。

個人的にはSRK主演作で10本の指に入るか?といったほど気に入っており、2年に1度は見返したい作品です。

 

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-Brahmāstra: Part One – Shiva / ब्रह्मास्त्र (2022)-

Bollywood No.038

Brahmāstra: Part One – Shiva (2022)

全く見る気はなかったのに前回の映画鑑賞時、予告編を見た女房が熱烈に希望したためまたまたやってきました! IconSiamシアター。

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女房はハリウッド映画の「X-Men」が好きなんですよね。

ザックリ言ってしまえば、このBrahmastraはインドならではのスパイスを効かせたインド版X-Menでしょう。

 

テキトーに解説

古代インドの賢者はastrasというエネルギーを持ってます。

賢者達はastrasを駆使して、その中でもっともエネルギーが強いBrahmāstraをコントロールしていました。

この賢者達をBrahmānshと呼ぶ!

といったAmitabh Bachchanのナレーションで映画はスタート

 

いきなり訳がわかりませんが、これを覚えておかないとこの後のストーリーに乗り遅れます。

 

要はこのastrasを使って世界征服を企てる組織と戦う!みたいなストーリー

ここに古代インドのなんちゃらが入ってくるのでX-Menがインドテイストになります。

 

冒頭の舞台はムンバイのドゥルガー・プージャー

ドゥルガー・プージャーといえばベンガルが有名で、自分も毎年コルカタのドゥルガー・プージャーを見に行ってました。*ヴァーラーナシーも同じく有名で1度参加したことがあります。

 

ここで主人公のShiva(Ranbir Kapoor)とヒロインIsha(Alia Bhatt)が出会いストーリーが進むわけですが、こういったアドベンチャータイプの映画はよくわからん専門用語が出てくるのでそれさえ事前にわかって入れば先が分からないほど楽しいものです。

なのでストーリーには触れない。

 

因みにこのBrahmāstra、全3部作で残りの2作は同時に撮影を予定しており2025年以降に公開予定。

Cast 

Ranbir Kapoor as Shiva

意外にもRanbir Kapoorの紹介は初めて

2020年に亡くなった父Rishi Kapoor  母Neetu Singhを持つサラブレッド

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今年4月には本作で共演のAlia Bhattとも結婚し現在Aliaは妊娠中。

これによりKapoor familyとBhatt familyという巨大な映画カーストが結ばれることになりました。

Aliaの話はひとまずおいておいて、Ranbirも今年39才になりました。

彼が役者デビューした2007年はインドに居たので彼の作品をみる機会が多くそれなりに評価もしていたのですが、キャリアを続けているうちにやたらのこだわりの強い俳優になっており演技を磨くより人と違うことをやってやろう!といった感じがしました。

まさにAamir Khanのキャリアをコピーしているかのように、、、。

 

このBrahmāstraですが、まだPart Oneなので評価は早いですがミスキャストのような気がします。もちろん彼がプロデューサーの一人なのでなるべくしてなっているのでしょうが、、、。

彼はダンスはデビュー当時から抜群に巧い! でもまともなアクションを観たことないんですよね!?

キャラクター設定からAjay DevganやSunny Deolのような超人やSRKやHrithik Roshaのようなスタイリッシュなアクションである必要はないですが雰囲気が悪いんですよね。

やはり彼はトレンディドラマの主役が一番合っているのかな~と思います。

 

インドに居たときの彼の評価はまだRishi Kapoorの息子でダンスが巧い!程度でしたがいまではすっかりボリウッドのトップに成りましたね。

 

Ranbir Kapoorおススメの3本

Ajab Prem Ki Ghazab Kahani(2009)

今のところインドの劇場でみた最後の作品

Ranbirの得意技はこの手の作品でしょう。

共演のKatrinaとはこの後プライベートで話題になりました。

 

Barfi! (2013)

名作と言っていいでしょう!

個人的にはRanbirの演技でベストは本作

 

Yeh Jawaani Hai Deewani (2013)

監督・脚本はBrahmāstraと同じAyan Mukerji

Ranbir節前回の作品も音楽の方が有名

Badtameez Dil


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恐らくインドでは至る所でかかっていたでしょう!

バンコク、チャオプラヤーディナークルーズの船上でガンガンこの曲がかかっていたのには驚きました。

 

Alia Bhatt as Isha Chatterjee

前述の通り本作は夫婦共演

登場時間は長いですが、特に目を見張る演技はしてません。

ちょっとした不思議ちゃんやムスッとしたヒロインをやらせると巧いですが、個人的な評価はRanbirと同じであまり高くありません。

特にRanbirと付き合いだした2018年以降は彼の影響を受けていたのか?力んだ演技が目立ちます。Gangubai Kathiawadi(2022)なんかは特にそうかな~

妊娠しているので次回作はどうなるかわかりません、比較的出演作を避けていたのでこれを機に少しAliaの作品を見て勉強しなくてはいけません。

Amitabh Bachchan as Raghu

今更説明不要のBig B
この人の出演作は100本以上はみてますが、ここでは4回目の登場

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Brahmānshのリーダー

3つに分かれたBrahmāstraの一つを持っている

まあX-Menでいう所のPatrick Stewartですね。

重要なキャラではありますがBig Bである必要はありませんでした。

 

Mouni Roy as Junoon

とりあえずPart Oneでは実態のある中で最大・最強の悪役

ほとんど知りません

映画に数本出てますが基本的にはTV界のトップ女優。

見ての通りかなりの美女で妖美といったフレーズが合います。

かなりの悪なので表情は一辺倒であまり演技力はみられませんでしたが存在感抜群の悪でした。Part Twoでの登場も期待!

 

Nagarjuna Akkineni as Anish Shetty

よく連れてきましたね!

テルグ映画界の大スターですがほとんど作品を観たことないので多くは語らず。。。

Brahmāstraの一つを所持するBrahmānsh

 

Shah Rukh Khan as Mohan Bhargav

公開前に情報を入れとかないでよかった。。。

いきなりSRKの登場に興奮できます。流石に女房もSRKはいきなりでてきてもわかるようになり同じく盛り上がってました。

アクションの動きや見せ方が完全にRanbirの上を行っているのでこのような特別出演のチョイ見せにしておかないと主役を食ってしまいますね。

登場は序盤の10分くらいですが流石の貫禄

因みにキャラクター名Mohan Bhargavは本作と同じAyan Mukerji監督作『Swades(2004)』でSRKが演じた役名と同じ

Brahmāstraの一つを所持するBrahmānshの一人

 

Music Scene

序盤にダンスシーンがありますが、全体的に音楽は全く印象なし。

 

まとめ 

映画を観終わって。。。まだPart Oneなので総評はできませんが、まず最初に浮かんだのが「製作費は過去最高じゃないの?」それほど内容よりCGなど技術面は印象的。

調べたところやっぱりボリウッド歴代1位の製作費(インド全体では歴代3位)

 

公開前のトレイラーから子供うけする映画の為流石に家族で見に来られている客が多かったです。しかし2回観よう!とか人に勧めよう!って作品じゃないですね。

恐らく製作費の元はとれないでしょう。

 

今回は女房の付き合いで見に来たので気楽に観てましたがアクションはミステリーがあるので飽きずに最後まで鑑賞できました。

Part Twoができれば見に行くと思いますがあまり考えることなく気楽に見ることにしましょう。

 

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-Laal Singh Chaddha / लाल सिंह चड्ढा (2022)-

Bollywood No.037

Laal Singh Chaddha  (2022)

 

約半年ぶりのボリウッド映画劇場鑑賞

achar.pssamphran.com

 

本作は当初2020年公開でアナウンスがありましたが、コロナで遅れに遅れ2022年8月11日(インド独立記念日の週)にインド公開となりました。

最初は見る気満々でいましたが、月日が経つに連れテンションは下がり本作を観にわざわざ劇場にいくつもりもなかったのですが、自身の誕生日ということもあり女房に連れられて行ってきました。

 

テキトーに解説

何度も紹介してますが、トム・ハンクス主演フォレスト・ガンプ(1994)のリメイク作

公開前のトレイラーを見る限りほぼ丸パクリのような気が。。。。

 

こういったタイプの映画は公開が遅れたせいで興行を下げると思われます。

そもそも2020年公開予定だったためある程度の情報がでておりトレイラーも出回ってます。

数週間後に見る映画であればテンションはもちますが、流石に2年も経つと飽きてしまいます(自分がコレ)

それでもAamir Khanのハリウッド映画リメイク!となるとGhajini(2008)を思わずにはいられない。

achar.pssamphran.com

 

一応期待はしてしまいますね。

 

また、本作は構想から20年をかけて仕上げた労作。

仕掛け人は名優Atul Kulkarni

彼はフォレストガンプのストーリーを10年かけて脚色し、次の10年でリメイク権を得ました。かなりゆったりした仕事ですが、昔のボリウッドであればリメイク権にかけた10年はいりませんでしたね(勝手にパクる)

 

映画のストーリーですが、フォレストガンプのインド版と言っていいでしょう。

ちょこちょこインドならではのストーリーが追加される程度でほぼ同じ!

わざわざここでストーリーをばらす必要はなし

これの脚色に10年かけるAtul Kulkarniは流石です!

 

この映画の評価ですがフォレストガンプを知らない方は文句なく高評価がでるでしょう。

フォレストガンプを見たことのある方は各箇所で比べてしまうのではないでしょうか?

 

自分の場合1994年公開で映画好きには必見のフォレストガンプをきちんと見たことがありません。

今から2~3年くらい前にタイのTVでたまたまやっていたのを見ただけ、2度見たのですが1回目はいろいろと仕事をしながら何となく見ており、2回目もそんな感じ。2回観て大筋がだいたいつかめてはいますが、そもそもこのTV映画は激しくカットされており編集もかなり雑でした。

終盤フォレスト・ガンプが全米を走り抜けるとこなど印象的な場面は覚えてますが、細かいところは見てません。

今回自分が女房より楽しめたのはそのせいかもしれません。

 

フォレストガンプでは主人公の人生がすすんでいく中でその時の世界的な事件にフォーカスされている場面があります。

同じくLaal Singh Chaddhaでもインド情勢が映し出されてます。

 

フォレストガンプの場合

ベトナム戦争と反戦運動、ブラック・パンサー党、ウォーターゲート事件、エルヴィス・プレスリー、ジョン・レノン、ヒッピー、アップル社などなど。。。

 

Laal Singh Chaddha(シク教徒)の場合

ブルースター作戦(1984)

インディラ・ガンディーによるシク教過激派を排除するために行われた作戦。インド軍・シク教過激派合わせて1,200以上の戦死者、民間人の犠牲者は5,000-20,000人と言われている悪名高き作戦

Laalは幼少期に黄金寺院周辺で家族に守られながら砲撃の音をきく。

 

インディラ・ガンディー暗殺(1984)

ブルースター作戦が行われた後もLaalの母はインディラ・ガンディーはあんな事をしたけど悪い人ではないといい聞かせていた矢先にラジオからインディラ・ガンディー暗殺のニュース。

 

反シーク暴動

母と共にデリー滞在中のLaal、シク教ドライバーのリキシャに乗って移動していたところデリー市民によるシク教と虐殺に遭遇。上記2件の事件からシク教徒とヒンドゥー教徒の対立が激しくなっており、ドライバーは連れ去られ、Laal1は母と共に逃げ周り最後はLaalの髪の毛を短く切り落とし難を逃れる。

 

シャールク・カーン

デリーに滞在するLaal、青年たちの遊んでいるところを眺めていると一人の青年が声を掛けてくる。その青年こそ若き日のシャールク・カーン。

ここでは本人が驚きのゲスト出演!

 

カルギール戦争(1999)

インド-パキスタン戦争の一つ。

カシミール州カルギールに停戦ラインを超えてパキスタン軍が侵入し僧侶などを殺害し駐屯地を占拠。

停戦ラインからかなりインド側にある町にパキスタン軍に入り込まれた事件だったためインド側の危機感がさらに強まりました。

このカルギールは1996年に1週間ほど滞在した事があります。自分が訪れた3年後にこのような事がありショックを受けた記憶があります。

Laalはインド軍人としてカルギールにてOperation Vijayに参加。

 

Rupa Company

有名なインナーウェアの会社。亡くなった戦友の意思をついでLaalが立ち上げ大成功する。Rupaは実在する大企業で自分も商品を購入したことがあります。

 

ムンバイ同時多発テロ(2008)

記憶に新しいイスラーム過激派によるテロ(実行犯は最大25名)

ムンバイ市内の10カ所で起こった同時多発テロで約170名の方が犠牲になりました。

当時インドに滞在しておりこのテロについてはコルカタにてTVの生中継を現地のイスラム系インド人の友人とみてました。

当初コルカタに来る前にムンバイに行く予定でしたが、都合によりムンバイをキャンセルしてました。今思えば予定通りムンバイに行っていたら、、、と今でも考えてしまいます。

とにかく当時TVに映し出されていた燃え盛るTaj Hotelが忘れられません。

Cast 

Aamir Khan as Laal Singh Chaddha

PKでやっていた演技とほぼ変わりなし、

ここでのAamirの演技を観てPKを重ねた人は多いでしょう

もちろんだれでもうまくやれる役柄とは思いませんが、ちょっと新鮮味に欠けましたね。彼は若き日のLaalを演じるために20kgの減量をしました。この辺は相変わらず彼らしい。。。

本作では自身の制作会社を使いプロデューサーとしてリメイク権の取得にも尽力しました。

 

コロナなどでしばらく新作を見れないうちに彼も57才となり、Kiran Raoとも離婚してしまいましたね。。。

 

特別出演以外では次回作のアナウンスはいまのところなし

 

Kareena Kapoor as Rupa D'Souza

映画出演はIrfun Khanの遺作Angrezi Medium(2020)以来

Laal役のAamirと共に主人公が大学生になる辺りから登場。

今ではSaif夫人となり二人の子供を持つKareenaも40才を過ぎました。

それでもまだまだ大学生役は通用します。肌の張りがいいのか?メイクのおかげか?あまり齢を感じさせません。

中盤まではこの役をわざわざKareenaが演じる必要はあるのか?と思いましたが、エンディングに近づくにつれてRupaの変化をうまく演じてました。

それでもKareenaを配役する必要性は感じなかったですね。重要な役ではありますがインパクトのあるキャラクターではありません。

このキャラ設定ではフォレストガンプの方がよかった。

 

Naga Chaitanya as Balaraju "Bala" Bodi

テルグ映画では名の知れた俳優さんだそうです。

ボリウッド映画は今作でデビュー

役のせいかいい表情をする役者さんです。

ボリウッドで主演をすることはないでしょうが何を演じさせても上手そうな俳優ですね。

今後もチェックしていきたい。

 

 

 

Mona Singh as Mrs. Chaddha, Laal's mother

Laalの母親を演じますが,実際はAamirより17才年下でKareenaと同年代です。

テレビドラマやテレビの司会者としての方が有名

映画デビューは本作と同じくAamir Khan主演の『3Idiots(2009)』、同じく本作でも共演のKareenaの姉で妊婦の役をした女優さんと言えばわかるでしょう。

本作への出演はその辺のつながりと彼女がチャンディーガル出身のパンジャービーであることからでしょう。

Utt Pataang(2011)でも彼女をみてますが、とにかく見事なパンジャーブビューティーで主演格のMahiと共に怪しい映画に華がありました。

achar.pssamphran.com

Utt Pataang(2011)

 

Manav Vij as Muhammad

この人も役者としてのキャリヤを全く知らない?と思ってたらけっこう出演作を観てました。

Punjab州Firozpur出身で役者の前はなんと!医者だったそうです。

キャラ設定から演技から本作の目玉の一つ!

 

カルギール戦争でインド軍と争ったパキスタン軍の司令官でしたが、負傷したところを他のインド兵と一緒にLaalが救出。

インドの野戦病院に収容されますが医療従事者からは「この兵だけは従軍履歴が一切ないんだよな~」と言われながらも退院します。

負傷により両足を失いますが、車椅子で器用に生活をしLaalが起こしたRupa Companyの成功に重要な役割を果たします、最後はムンバイ同時多発テロのニュースを見て「やはり教育が大事!」と考えパキスタンに戻り学校を設立します。

 

現在はほぼボリウッド映画に出演をしており数年に一回の割合でパンジャーブ映画に出演してます。

キャラが強すぎたので次回はもっと普通の役を見てみたいですね。

Music Scene

音楽もPKを匂わせる内容でしたが、プロデューサーや作曲・作詞どれも異なるメンバーです。唯一プレイバックシンガーのSonu Nigamが両方に顔をだしてます。

Kahani

www.youtube.com

冒頭で羽が舞うシーンで使われてます。

Mohan KannanとSonu Nigamが歌うバージョンがありますがどちらもたいして変わりません。

Laalの人柄を表すようなほんわりとした曲

 

Tur Kalleyan

www.youtube.com

Rupaの死後、全インドを走るLaalの後ろを流れる曲

Arijit Singhはすっかりこのパターンの曲専門の歌手になってしまいました。 

 

Main Ki Karaan?もソフトないい曲ですがKahaniと同じタイプの曲

 

全体的にソフトな曲が多くあくまでLaalのキャラに合わせた曲が多いです。

特にヒットするような曲はないですが悪くはない。

Location

Laalが全インドを走り回った為、あげたらキリがない!

映画の最初のクレジットでも多くの州政府に感謝のメッセージがありました。

まとめ 

やはりコロナで止まったのは大きい!

自分がみても新鮮味が感じられませんでした。女房曰く「フォレストガンプとほぼ同じだった!」とみている方は多いでしょう。

流石に今までのAamir Khan単独主演映画ほどHitすることはないでしょう。

また、本作でもボリウッド映画の壁みたいなものが存在します。

知らなくても楽しめることではありますが知っているともっとスムーズに理解できます。

戦争やテロなど近年のインドの歴史がところどころにでてきますが、インドの歴史に興味がある方にはすぐにピン!と来る事件ばかり。

自分はあまりインド史に詳しくないですが、ブルースター作戦は実際にアムリトサルに行ったときに各所で勉強でき、カルギーリ戦争・ムンバイテロは遠いところで起こった事件だという気がしません。

シャールク・カーン登場シーン、そもそもシャールクの顔を知らない方にはなんの問題もなし。一番困るのがシャールクの顔だけ知ってる方。劇中でのシャールクはデリーで遊ぶ普通の青年、Laalに夢を語り励ますだけの短い出演でした。

シャールクはデリー出身であり映画カーストでもなく普通に生活をしていたそうです。

自分のデリーの友人はパハールガンジで会った時、「シャールクはスターになる前、本当にその辺であそんでいたんだ!」と言っていたのを思い出すシーンでした。

 

このようにインドやボリウッドの歴史、俳優の背景を知っていればより楽しめるのがボリウッド映画!知らないと映画館で他のインド人が盛り上がっているときに一緒に盛り上がれないといった壁ができてしまうんですね。

 

個人的には十分楽しめホロリと泣かせるシーンも幾つかありましたが、フォレストガンプをまともに観たことがないせいかもしれませんね。

それでも機会があれば見ておいて損はない映画ですね!

 

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Soha Ali Khan(ソハ・アリー・カーン)

Bollywood Star file.16

Soha Ali Khan

前回のSaif Aliに続いて今回は妹のSoha Aliの出番。

両親の事や身分については概ねSaifと同じ。

顔もほぼSaifと同じですがそれなりにカワイイ。

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Saifを兄に持ったこともあり彼女もすっかり俳優ファミリーの一員になってます。

母Sharmila Tagore(女優-Filmfare Awardsノミネート5回、受賞1回)

兄Saif Ali Khan(俳優-Filmfare Awardsノミネート9回、受賞5回)

義姉Kreena Kapoor Khan(女優-Filmfare Awardsノミネート12回、受賞4回)

姪Sara Ali Khan(女優-まだキャリヤ4年で主要な賞はとってませんが既にメジャー作品で主演を張ってます)

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夫Kunal Khemu(俳優-とくになし。。。)なんですが、個人的には子役時代にとっても重要な作品に出演!

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本作であの演技をしたことに彼の価値が十分にあります!

 

因みにSoha Ali本人は(Filmfare Awardsノミネート1回)

 

すでに大きな映画カーストとなっているKapoor家とPataudi家がつながることで将来とてつもない巨大ファミリーになりそうです。

 

1978年産まれですので今年で44歳。

デビューは遅く童顔なので40代の印象はありません。

経歴

映画デビューが遅れた理由ですが、彼女はSaifと同様にロンドンの大学で学び最終的には修士課程(ポリティカルサイエンス)を取得。

ボリウッドスターは俳優の前に大学で別の分野を学んでくる人が多いですよね。

映画界へ

デビューはDil Maange More(2004)

Shahid Kapoorと3人の女性!が演じるラブコメディ。

4人共にデビュー2年以内(Ayesha TakiaとSoha Aliはデビュー作)の若手にGulshan Groverのような演技派が加わってます。この作品見ましたがストーリーが全く記憶にありません。途中で見るの辞めようか?と思った記憶はあり。

 

翌年の出演は3本。

大スターとの共演もあるがなかなかインパクトを残せない。

個人的にはJackie Shroff主演のベンガル映画Antarmahal(2005)はよかったですが、あまり彼女の演技力をフォーカスする役ではありませんでした。

 

ブレイクスルー

そして2006年、彼女のキャリアを一気に押し上げる作品に出演!

Rang De Basanti(2006)

インド独立運動期と現代をシンクロさせた傑作。

Soha Aliはメインキャストの一人を好演。

この演技で今のところ唯一のFilmfare Awards    Best Supporting Actressにノミネート

 

評価を上げたSoha Ali、同年に遂に主演デビュー

Ahista Ahista(2006)

Soha Aliがとても可愛らしい。。

共演はAbhay Deol

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Abhayにもこんな時があったのか?と思わせるほのぼのした作品。

一般的な評価は低いですが個人的にはかなり気に入ってる作品。

当時最盛期を迎えていたHimesh Reshammiyaの音楽も素晴らしい!


www.youtube.com

 

このAhista Ahistaから数本は現地で観賞。

Khoya Khoya Chand(2007)

前作と比べ細かい演技力が必要となる役でしたが映画は失敗に終わりました。

自分の理解力に問題もあったと思いますが、海賊版のDVDを見ているよう。

DVDのスペックに合わせる為、内容をカットして適当に編集したものを見せられたよう。

これが完成形だとするとちょっと残念。

仮にもRajat Kapoorのグループ(Vinay Pathak 、Mahie Gill)が参加している作品にこんなことがあっていいのか?

 

この後数本は娯楽性のある作品に出演するも今一つ。

 

転換期

Rang De Basanti以降、なかなかヒット作に絡めないせいか2007年ころから娯楽性のないノワール系、クロスオーバー系の作品に出演するようになります。

やはり独力では映画をヒットさせるのは無理か?

Tum Mile(2009)

これは大洪水によるパニック映画。

共演はこの人👇

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嫌な予感、、、ついにSoha Aliも彼の対象に。。。

あまりインドにはないジャンルでしたが、洪水の中にロマンスが含まれておりうまくできた作品。

この映画、インドで初めてシネコン(DelhiのPVR PLAZA)で見た映画。

Delhiで出稼ぎしている友人に会った次いでにいい機会だからとPVRに手を出してみるもなかなかの高額入場料にビックリした思い出があります。

 

Saheb Biwi aur Gangster Returns(2013)

いわゆるノワール系の作品

Soha Aliも悪くなかったが、他の主演級3名(Jimmy Sheirgill/Mahi Gill/Irrfan Khan)の格が違うためあまり印象に残らず。

Soha , Mahiとお気に入りの女優2名が出演しているせいかこの作品の評価は高い!

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残念な事に未だ続編のSaheb Biwi aur Gangster 3は見れてない。

 

その後のSoha Aliですが、コロナウィルスや出産などがあり映画界出演からは遠のいているようです。

まとめ

最近の画像を見るとやたらほっそりしており、以前のようなぽっちゃりした(実際はスレンダー)かわいらしさが抜けてしまってます。

熱烈な愛犬家で、たしか動物に関する何かの団体のなんかの役職についてるはずです。

 

今後の出演があるかわかりませんが、自分の場合はひとまず未見のSaheb Biwi aur Gangster 3を見ることですね!

 

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パタウディ家第十代ナワーブ Saif Ali Khan(サイフ・アリー・カーン)

Bollywood Star file.15

Saif Ali Khan

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表題にありますが、この人俳優という職業が無くても普通の人ではありません。
彼の身元についてはChef(2017)のレヴューで少し触れてます👇

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Sajid Ali Khan PataudiとしてPataudi家の長男として出生。

父Mansoor Ali Khanは1971年の法改定で藩王国の称号等廃止になるまでPataudiのナワーブ(統治者、知事みたいなもんですがとっても偉いのです)として君臨。因みに父Mansoorはクリケットインドチームのキャプテンを務める名プレーヤー。日本人にはクリケットのキャプテンといわれてもあまりピンとこないと思いますが、国内のあらゆるスポーツ選手のトップの存在と言っていいでしょう。

Kapil Dev(インドが初めてワールドカップに勝ったときのキャプテン)はその筆頭ですね。

本来Saifは称号廃止によりナワーブにはなりませんが、2011年父Mansoorが亡くなった際にPataudiでパグリセレモニー(本来の意味は違いますが戴冠式のようなこと)を行い十代目のナワーブ of Pataudiとしました。

 

当時のナワーブが住居としていたPataudi宮殿ですが、現在の所有者もSaif Ali Khan。

ボリウッド映画の撮影も幾度となく行われてます。Saifや妹のSohaは幼少期にこの宮殿で過ごしたそうですのでこれだけで普通の金持ちではないことがわかります。

Pataudi Palace

 

これが父から受け継がれている家系ですが、今度は母方。

母Sharmila Tagoreは往年のインド映画ファンには説明不要の大女優!

Filmfare Awardsノミネート5回、受賞1回。1970~2000年代まで長きに渡って一線で活躍しました。

Tagoreの名前でピンと来る方もいるかもしれませんが、ノーベル賞詩人Rabindranath Tagoreは縁戚になります。

インドの方でもRabindranathはSharmilaのお祖父さんだ!という人が多く(事実インドの友人からそのように言われたことがあります)いますが、実際は結構遠い親戚。

 

経歴

このような両親の元に産まれましたのでSaifは一流の教育を受けることができます。

9歳からはイギリスの名門スクールに通いますが、「あまり学問には熱心ではなかった、、、同級生はみなオックスフォードやケンブリッジに進学した」と後に本人が語ってます。

学業を終了した後はインドに戻り広告会社に2か月間努めます。

同時期に知人の紹介によりアパレルのテレビコマーシャルに出演することになるのですが、ここから映画への出演の話がでるようになり本人もついにやりがいを見つけた!とムンバイに移住を決断。

映画界デヴュー

最初にチャンスをつかんだのはBekhudi (1992)へのキャスティング。しかし、演技力等に問題があり途中で降板しキャストは入れ替えられます。通常なら初の映画出演を監督から途中降板させられるとかなりのショックだと思いますが、この映画に関わったのは悪い事ばかりではありません。後に奥さんとなるAmrita Singhと出会います、最初はSaifの一目ぼれでAmritaを何度も夕食に誘いますが拒否をされます。最終的にはAmritaから『夕食には行かないけど、あなたがここに夕食にくるのはかまわないわよ!』と承諾し交際が始まったそう。。。

 

肝心の映画デビューですが、その翌年にParampara (1993)でデビュー!

実際Saifのようなバックグラウンドを持っている人間にはボリウッドでデビューすることはさほど難しいことではないでしょう。

Parampara (1993)

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Sunil Dutt、Vinod Kanna、Aamir Khanと共演。

本作でSaifは大した評価を受けませんでしたが、同年に主演したAashik Awara(1993)Filmfare Award for Best Male Debut(最優秀新人賞)を受賞!

個人的には大して重要な賞だとは思ってませんが、前年はSRKが受賞!その前はAjay Devganと後のスターは軒並み持っているタイトル。

 

最初のヒット

これまでに出演作品は未見でしたが、ここで初めてSaifの作品を見ます。

Yeh Dillagi(1994)

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ヒロインはKajolでSaifはAkshay Kumarと兄弟役で三角関係に。

後から思えば、これはSaifの得意な役だったように思います。さすがに年をとってからはこういった役はやらなくなりましたが。。。

興行でも年間Top10ヒットとなりSaifが重要な役を演じた中では最初のヒット映画になります。

因みにこの作品オードリーヘップバーン、ハンフリーボガード主演のSabrina (1954)の非公式リメイク

堂々と非公式リメイク?と言ってますがはっきり言えば

『勝手にパクった映画!』ということ。。。

 

そして同年にもう1作

Main Khiladi Tu Anari(1994)

もちろんこの作品もAkshay Kumarが主役(Akshay Kumar=Khiladi)なのですが、本作でのSaifの評価は高くFilmfare Award for Best Supporting Actorにノミネート!

※受賞はJackie Shroff(1942: A Love Story)、この年は強敵揃いでSaifはノーチャンス、その中でもJackieは鉄板でした。

そしてヒロインにShilpa Shetty、2ndヒロインに後に歌手として有名になるRageshwari

低迷~ブレイクスルー

Main Khiladi Tu Anari(1994)からの5年間多くの作品に主演級として出演、ヒロインも名前のある若手女優が起用されており、アクションではSunil ShetyやAkshay Kumarなどの看板俳優と共演。

しかし全てがことごとくこけます。

早くもキャリヤが終わった感が漂いますが、Kachche Dhaageで復活!

Kachche Dhaage(1999)

一見昨年までにコケまくったSunilやAkshayとのアクションものと思いきや、なかなかいい作品なんです。違う環境で育った異母兄弟が父の死をきっかけに、共に悪党退治をする!といったよくある話。

主演のAjayは過激で真面目な男を演じるもSaifは文句の多いエリート。二人の掛け合いが面白くストーリーもよくできてます。

この作品でSaifは二度目のFilmfare Award for Best Supporting Actorにノミネート。

※受賞はTaalのAnil Kapoor !これも鉄板の受賞でSaifもツキがない。。。

 

この作品以降完全に風向きは変わります。

アクションやラブストーリにコミカルな演技を入れた全盛期のSaif Aliの味が出始めます。

絶頂期の始まり!

ボリウッドのハズレ年でありHit作は少なかったですが、年間No.1ヒットにメインキャストの一人として出演

Hum Saath-Saath Hain(1999)

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この年唯一のBlockbusterです。

すばらしい作品で自分も涙を流した記憶がありますがこの映画のベストはAlok NathMohnish Behlだと思ってます。

 

年間No.2のBiwi No.1にも出演してますが特別出演枠の為インパクトは無し。

 

Kya Kehna(2000)

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年間Top3

Saifの隠れた名作として有名。

本作ではPreity Zintaの評価が高いですが、Saifのふざけたチャラ男もほぼ地でいっているようで悪くない。

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Dil Chahta Hai(2001)

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当時Saifの演じる役はAbhishek Bachchanにオファーがありました。Abhishekとオファーがマッチしなかった事でSaifに話がいきます。フロップ続きでふてくされてたのか?最初はこのオファーを断りますが、最終的に監督Farhan Akhtarの父Javed Akhtarと共演のDimple Kapadia(娘のTwinkle Khannaとは本作を前に数回共演)に説得され出演。

結果、、、、Filmfare Award for Best Performance in a Comic Roleを受賞!

Saifにとって新人賞以外で初めてのFilmfare Awardになります。

復活のAkshaye KannaのBest Supporting Actorともに本作からダブル受賞。

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因みにこの年Saifにはフライべートで二人目の子が産まれます。

当時31歳で二児の父ではありますが、ナンパなチャラ男がハマり役になりました。

 

そして、ノリにノってきたSaifを象徴する作品がコレ👇

Kal Ho Naa Ho(2003)

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日本のボリウッドファンならほとんど見ていると思われ、2004年の東京フィルメックスで見た人もいるかもしれません。当時のフィルメックスの劇場はそこそこ埋まっていた記憶があるので人気はあったと思います。

 

余談ですがこの東京フィルメックス、運がいいのか第一回開催時に招待券をいただき知ることができました。ラインナップが良く毎年一人は気に入った審査員がいたので10年くらいは通いましたがもういけませんね。

 

Saifは本作でもFilmfare Award for Best Supporting Actorを受賞しますが、結局この役柄もハマり役だったんですよね。

 

2004年以降は良作への出演ラッシュで書ききれません!

Hum Tum(2004)で2度目のFilmfare Award for Best Performance in a Comic Role受賞!

Parineeta(2005)では遂にFilmfare Award for Best Actorに初ノミネート

このような大作に出演する中でも怪しい作品への出演は忘れません。

Ek Hasina Thi(2004)では復讐に怒り狂ったUrmila Matondkarを相手にアクションとヒール振りを好演!落ちぶれていた時に出会っていそうな作品ですが、すっかりスターとなったSaifには貫禄があり! 演技力をつけたうえで評価を得たと認識させられます。

 

私生活ではAmrita Singhとの離婚がありますが、さらに活躍は続く。

 

Omkara(2006)ではFilmfare Award for Best Performance in a Negative Roleを受賞!

この受賞により異なる3つのカテゴリーでFilmfare Awardを受賞しますが、これは他にいないのでは?(新人賞は除く)

今後可能性があるのはAkshay Kumarかなあ、すでにNegative RoleとComic Roleは受賞すみ!2010以前の役風では演技賞は難しかったと思いますがここ10年では社会問題作などに出演し演技派としてもアピールしてます。

 

さらにSaifのラッシュは続きます。

 

とにかくあらゆるカテゴリーを演じておりそれなりに質のいい演技をしてます。

唯一コテコテのコメディには出てないと思いますがNehlle Pe Dehlla(2007)、Go Goa Gone(2013)などのおバカ作品に出ることも忘れない。

 

しかし主演する作品だけはなかなか当たらないんですね。

 

そして記憶に新しいTanhaji(2020)で再度Filmfare Award for Best Supporting Actorを受賞!Saif通算5度目のFilmfare Awardになります。

 

今後のSaifですが、すでにGo Goa Gone2が撮影終了済!驚くことに続編があるんです。

サイフ・アリー・カーンおすすめ作品

初期と2015年以降の作品はほとんど見ていないので全盛期の映画から

Kal Ho Naa Ho(2003)

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やはりこれは外せない!

メイン3人のパフォーマンス、音楽、ダンスを含め娯楽映画として完成してます。

監督は当時新人のNikhil Advaniでしたが、明らかにKaran Joharの映画でした。

 

Parineeta(2005)

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新人Vidya Balanへの称賛がありましたがSaifの演技もすばらしい!やはり本物のナワーブだけあって大富豪の息子役などは合います。

2000年以降にボリウッド映画を観る方にとってKal Ho Naa HoでSaifを知る事が多いでしょう。Saifに気になった方、次にみるならこの作品がおススメ。

 

Kurbaan(2009)

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本来ならここはLove Aaj Kalなどがくるのでしょうが個人的にあまり評価の高くない作品であることと前述の3作と雰囲気の違う映画をチョイス。

本作はコルカタの映画館にて最終上映で観賞。

終盤の緊迫感と深夜の雰囲気も重なり寒気を感じながらの帰宅でした。

Saifは終始眉間に皺を寄せたような表情でシリアスな役を好演、しかしこの映画は新境地を見出したようなKareena Kapoorの演技が素晴らしい!

まとめ

歳を重ね経験を積むごとに演技を変えていきいくつかの賞も受賞できました。

個人的にはボリウッドのトップ俳優の中では演技力を過小評価されている一人だと思います。

また、性格がいいのか?ナワーブだからか?交友関係も広くあらゆるタイプの俳優と共演が有り。

2022年の期待作は

Vikram Vedha

これは必見!!!

タミル映画のリメイクですがなんとSaifとHrithikの共演!

特別出演以外での共演はNa Tum Jaano Na Hum (2002)以来なんと20年ぶり通算2度目です。元々主演にはSRKやAamir Khanが上がってましたが、脚本やCOVID-19、スケジュールの都合で降板してます。外す可能性もありますがこの組み合わせに落ち着いて個人的には楽しみ。

タミル版もスター同士の共演でしたが、これは今年の目玉作品になるでしょう。

公開予定は2022年9月末

どうかタイで公開してください!

 

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